マッチの話
偶然見つけた防湿マッチ。パッケージにひかれて思わず買ってしまった。
とはいえ家ではいまでも昔からアラジンの石油ストーブを使っているので、(ファンヒーターなどと言うものは無い)マッチは必需品でもあるのだが、これまではあえてマッチを買おうとは思わなかった。それは少し前までは喫茶店やお店でただでいくらでももらえたというのもあるし、最近はマッチを使うことも無くなったのか、いざ買おうと思うと意外に売ってるところが無かったからでもある。
ではマッチが無いときは代わりに何を使っていたかと言うといわゆる「チャッカマン」で、これはこれで便利なのだが今回わざわざマッチを買おうと思ったもう一つの理由は、このチャッカマンすぐにガスが切れてしまうからでもある。
それにしても最近は本当にマッチを売っている所が少なくなった。このマッチも線香やお香のコーナーの脇にひっそりと売られていたものだし、後はキャンプやアウトドア用品コーナーを探さないとなかなか見つからないようである。それでもまだ売られているのは、こうした過酷な状況ではまだライターよりも信頼性があるからなのだろう。
そういえばシベリアでは未だにライターは全く普及して無くタバコに火をつけるのも未だにマッチを使っていると言う小話があるが、これも実際にシベリアに旅行した人の話を聞くと、ジョークではなく本当の話らしい。つまり向こうの極低温の環境だとライターのガスが全く気化くて使い物にならないらしいのだ。
まあ日本に住んでいる限り別にマッチじゃなくても困らない訳でもあるが、それでも私などは昔の洋画などの影響でマッチを使って火をつけると言う動作にかっこよさを覚える達なので、それもマッチを使う動機の元になっているのかも知れない。(とはいえタバコは吸わないのだが)そういえば、同じような影響を受けた人は多いらしく古くは伊丹十三のエッセイから、最近では雑誌「ラピタ」でもかっこいいマッチの擦り方というのを大まじめに書いてあったのは面白かった。あの有名な扇風機で風を受けながら火を消されないようにマッチを擦ると言う練習をした人意外に多いんじゃないだろうか。かく言う私もタバコを吸わないのでマッチはやらなかったものの、中高校生くらいの時にかっこいい口笛の吹き方だとか、指の鳴らし方などを大まじめに練習していたのを思い出して、今更ながら若いってバカだよなーと思うのである。とはいえその頃に練習したからこそ、口笛を吹けたり、指を鳴らせたりするのだからこうした一見ばかげた練習も無駄ではないのかも知れない。
おまけ:今回の話を書く上でたまたま見つけたマッチのサイト。思わぬ発見や、かっこいいパッケージがいいです。
燐寸倶楽部
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