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May 20, 2005

PS3所見

 どうせネットではこの手の話がいくらでもあるのだろうが、PS3について少し書いてみる。
とはいえ仕事柄下手なことは書けないので、実際のスペックや開発状況ではなく、CG&ゲーム開発屋としての個人的な所感みたいな話である。
 まず気になったのは解像度が上がった事だ。Xbox360で1,280x720ドット、PS3ではフルHDの1,920x1,080ドットまで対応するようになった訳だが、これはそのまますべての要素(ポリゴンモデル・テクスチャー)をその解像度に応じて作る必要があるということになる。まあ、今でも3Dゲームではプレイヤーが自由に視点を変えられる場合が多いので、寄られた場合に備えてある程度作り込む必要はあったのだが、それでもプレイヤーのパラメーターやマップ(レーダー画面)など解像度が決まっている部分については今より精度を上げなくてはいけなくなるわけだ。
 次にハイダイナミックレンジがサポートされたと言うのがある。ハイダイナミックレンジについては上のスペックに張ったリンク先を参照して欲しいが、これによりうまく行けば制作側としては昼と夜のステージを共通にしてライトなどを変える事で表現することが出来るかもしれない。しかしこれは「今よりもライトをきちんと設定しなくてはいけなくなる」と言うことである。逆に今のゲーム機で一番弱いのがライトの設定部分(特にシーン中におけるライト数の制限が厳しい場合が多い)なのでゲーム屋さんはCG屋から今のうちにノウハウを盗んでおく必要があるのかも知れない。
 そして同じく見た目のリアリティの技術だがSubsurface Scatteringというのがある。要は半透明の物体の内部に入った光のシミュレーションな訳だが、これによりよりリアルな人の表現が可能になってくる。
 なんかこうしてみてくると描画のリアルティは高まるものの作る方としては、手数が増えそうで戦々恐々だが、数少ない省力化に繋がりそうなポイントは物理シミュレーションやプラクタル演算をリアルタイムで行える所だろうか。これを旨く設定すればダメージパターンなどはマシン任せにすることが出来、背景とくに樹木などは位置を指定しておくだけで驚くほどリアルなものを生成してくれる可能性がある。
 ただこれらの技術はすべてムービー制作の現場では数年前から使われて始めた技術なので、これもムービー制作現場で起きた事がそのままゲーム制作の現場でも起こると思った方がいいだろう。すなわち、ある程度マシンがやってくれる分かっこいい動きが出るまでパラメーターを変えて延々試行錯誤が行われる訳である。
 こうして考えると制作現場の物量戦は当分の間緩和されそうもないようだ。ある程度小さなプロダクションにとってはますます大変な時代になってきたと思う。

追記:次世代ゲーム機に関する興味深いLink
PS3がXBOX360に勝てない理由
記事の中でハードウェアの能力がPS3に勝るとあるのは承諾しがたいが、マイクロソフトの開発環境がすごいのは開発現場で痛感しているのであり得る展開なのかも知れない。
ゲームセンターに明日はあるの?
任天堂の次世代機に関する分析は鋭いと思う。

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