ラピタの転向を批判する
ラピタと言う雑誌がある。小学館から出ている30才以上の趣味人向け雑誌と言うふれこみだったものだが、過去形で書いているとおり最近LEONなどの30才以上のちょい悪系オヤジ向け雑誌に鞍替えするようである。
まあ、売れ行きを考えて趣旨替えするのはよくあることだが、気に入らないのはリニューアル号の中にある編集長の言葉である。要は基本ポリシーは変えないのだが、もっと広く一般にアピールするような雑誌にするために、マニアックなオタク風の部分が根暗に取られないようなものにしたいそうだ。なんかこれって、最近ネット上で話題になっている電車男ではないが脱オタ路線で行こうということなのだろうか?
若者向け雑誌ならともかくオヤジ向け雑誌で脱オタもあったもんじゃないと思うのだが、そもそも一般受けといったって過当競争に突入しているLEONのようなちょい悪系雑誌にいまさら加わって勝ち目があると思えない。そもそも昔からの読者だった私に言わせれば、売れ行きが落ちているのは単純に面白い記事が無くなって単なるカタログ雑誌に成り下がっているせいであって、方針がどうこう言うのはまっとうな記事が載った後の話だろう。例えば、初期のラピタにあったようなそのままでは世間に埋もれてしまいそうな人や物に光を当ててそのエピソードを浮き彫りにするような話をちゃんと載せるだけでもだいぶ違ってくると思うのだ。仮に見つけられなかったにせよ、以前一度取り上げたままになっている所を再訪するだけでも良いだろう。ESCOの一人乗りヘリコプター開発記だとか、個人で様々なものを集めて最後には学会よりも立派なデーターペースを誇る博物館を作った人だとか、その後が気になる人や会社は一杯あると思うのだ。今ならメガスターの作者、大平さんの特集でもいい(実はドラマ化までされるそうで完全に手遅だが、本来こうした人たちに最初に光を当てたのがラピタだった筈なのだが(もし取り上げていたらごめんなさい))。しかし、最近の記事は単にカタログに載ってるようなこんな車がかっこいいとか、おしゃれな時計はどうたらとか言う記事ばかりである。
ラピタらしいモテ方や一般受けというのは、単に流行っているまたは流行らせそうとしているものに追従して取り上げるのではなく、シャーロックホームズの愛弟子のエピソードにあるような、ラテン語の綴りから、ロンドンの貧民街の下世話な話まであらゆる話題に間口をもっていて、それをよく知らない人に興味深く聞かせるような幅広い知性だったと思うのだ。
とはいえもうリニューアルしてしまった雑誌の事をうだうだ言ってもしょうがない。どうせ最近は全く買っていなかったのだから。後は彼らの健闘ぶりを生暖かく見守る限りである。
7/9追記:犬にかぶらせろ!さんの記事の中で雑誌は違う(マックパワー)ものの同じテーマが取り上げられていたので参考までにLinkを張っておきます。なるほど、年々雑誌の売り上げが落ちているので広告収入中心の雑誌が増えている訳か。


Comments
ラピタ誌、私は読んだことがないのでなんとも申し上げられませんが、「雑誌のカタログ化」は様々に見受けられますね。今ではどの雑誌も、半分は広告ですし、新製品紹介記事も広告化してますし・・読者の刺激を誘うような、歯ごたえのある記事はなくなりましたね。。。
Posted by: ぴよ | June 29, 2005 02:19 AM
そーなんです。一応デザイナーの端くれなんで雑誌の台所事情は分かるのですが、せめて記事くらいは広告色の薄い面白いものを書いて欲しいものです。
Posted by: doku | June 30, 2005 01:50 AM