書評:ビヨンド
ビヨンド
近所の本屋で偶然、写真集"Beyond"の日本語版が出ているのを発見した。それにしてもベストセラーでも無い限りこうした本は滅多に普通の書店には置かれないのでこの本屋には感謝している。もしかしたらずっと気が付かなかったかも知れないからだ。
この本については私の下手な評論よりも2003年10月22日のWiredNewsの記事を読んでもらった方が良いかも知れない。一応簡単に説明するとこの本はボイジャー・バイキング・マゼランなどの様々な惑星探査機が送ってきた太陽系の様々な惑星や衛星の写真を集めた写真集である。その写真もアポロ計画のときの月の写真集「FULL MOON」同様に、今のデジタル技術を駆使して劣化した部分を修正していて、おもわず息をのむようなすばらしい写真になっている。なにしろ本文中にも載っているエピソードだが、かのローマ法王ヨハネパウロ2世がこの中にも掲載された木星の写真を見て思わず「ワオ」と発せられたと言う逸話がある程なのだ。
最初にこの写真集の話を聞いたときには、こうした本は決して日本では手に入らないだろうと勝手に思っていたのだが、それが日本語で読めるとはまだ日本の出版界も捨てたものでもないのだろう。
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「Photograph」の日本語訳は「写真」。でも必ずしも「真実を写している」わけではない。むしろ対象をデフォルメしたり、画面からいらないものを除けたりして、意図して画を作り出す。写っているものは撮影者の意図したもの、見せたい通りに写っているのだ。 そんな写真がやっぱり好きで、最近は自分で一眼を片手に撮りに行くことはめっきりなくなったけれど、本屋にいけば時間が許せば必ず写真集売り場には立ち寄る。そして年に何回かは素晴らしい写真集との出会いがある。 弓なりに欠けた月の表紙も美しいこの「BEYOND(ビ... [Read More]
Tracked on June 11, 2005 09:54 PM
» ビヨンド [LangEdge Weblog]
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Tracked on June 16, 2005 02:02 PM
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