"RiWorldBegin"ここで世界を構築する
また日記のような話。最近は平日忙しい分をすべて休日にこなしている分、妙に時間の流れが速いような気がする。おまけにAmazonで買った本が山のように届いたので、よせばいいのについ読みふけって時間を費やしてしまった。今回の戦果は以下の通り。
・二十一世紀の資本主義論
・教科書に載らないニッポンのインターネットの歴史教科書
・タタキツクルコト
ところで最近は社会学と経済関係の本を読む割合が増えてきた。昔の自分の興味からはまず考えられない事なのだが、これも自分なりに考えてみると根っこの動機は同じ「世界の仕組みに対する興味」から来ているのだと思う。つまり、昔の自分が読みふけっていた科学分野の本が直接世界の仕組みを扱っているに対し、社会学や経済は我々を取り巻く人間が作り出した世界の仕組みを対象にしていると言う違いはあるものの、共に自分の周りの世界はどういう仕組みで動いているのだろうと言う点では同じだと言うことなのだろう。
思えば自分の興味はずっと世界のあり方と、自分だったらここはこうするのにと言う2点にあったのかも知れない。しかし、実際に仕事なりでいろんなものの仕組みを考えるとなると、想像以上に難儀な上に全体のシステムの整合性が必ずしも個々の利益や幸福に結びつかない、また逆に個々の益を追求してもなかなか全体の整合性とうまく折り合いが付かないものである。そんななか仮想空間とはいえ、世界すべてを構築できるCGに魅力を感じたのは当然のことだと言えるだろう。今でも印象に残っている事の一つに、CGシーン記述言語"RenderMan"のプログラムの冒頭の宣言"RiWorldBegin"(ここから世界を作ることを宣言する)がまるで神の言葉のごとく感じられたのを覚えている。これで自分も神のごとくと言うのは大げさだが、自由に世界を構築出来のだ!
まあ実際には例えバーチャルな空間といえどもメモリ量やもろもろの都合ですべてを自由に構築できるわけはないのだが、当時CGはまだ海のものとも山のものともつかないものだったが、そんな訳でテンションだけは妙に高かったのを覚えている。そして今や益々CGやバーチャルな世界はリアルになりつつあるが、いつの間にか現実世界程では無いものの様々なしがらみが(主にスケジュールと予算ではあるが(笑))世界を自由に構築するのを阻んでいるのに気づかされるのである。
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