写真の仕事の考察
最近、撮影の仕事が無い。まあ幸か不幸かゲームの仕事の方が過労死寸前まで忙しいので別に構わないのだが、こう撮影の仕事がないと単に自分が干されているのかそれとも業種的に仕事の量が減っているのかちょっと気になるところである。
そんなわけで少し調べてみたのだが、写真周り全体の仕事が減っていると言う訳ではないらしい。ただデジカメの普及その他いろんな要因で、ジャンルによっての仕事量はずいぶん変わってきているようだ。私もそれほど業界内の話に詳しいわけではないのだが、自分の見聞きした感じでもたしかにいくつか心当たりがある。それは雑誌周りの写真の仕事が減ったことと、街の写真館の高級・高機能化である。
このうち雑誌周りの写真については大きく2つの要因があって、デジカメの普及でライターや編集者がその場で撮って済ませられるようになったことと(その場で仕上がりがチェックできるので最悪、写ってないという事態が避けられるようになったので、クオリティを求められない説明的なカットを外に頼む必要性が無くなったと言うこと)、雑誌自体が縮小傾向にありコストに厳しくなった事があるようだ。
次の街の写真館の話はカメラマン側ではなく客側からの話しか知らないので、もしかしたらちょっとはずしてるかも知れないが、パソコンとデジカメの普及によってこれまでなら大手のスタジオやラボじゃないと出来ない画像処理まで街の写真館でやってくれるようになったのと、いわゆる記念写真(結婚式や子供の七五三の写真など)が高級化して結構いいお値段になってきていることである。まあこれもデジカメとプリンターの普及でこれまで仕事の中心だったDTPだけでは食っていけないという事情があるのだろう。最近よく聞くケースでは結婚式や子供の写真をデジタル処理した上で額装する代わりに結構いい値段(1枚当たり8000円)を取るというのが流行っているらしい(周りの子持ちの友人談)。まあ額装代も入っているからそれほどの暴利と言う程でもないのだろうが、少子化や非婚化で記念写真の需要はだんだん先細りで大変だと思っていたのでこれは予想外の話だった。これも爺婆パワーのおかげだろうか? そういえば写真を撮った友人も当初はその値段から写真を撮る気は毛頭無かったのに、爺婆が全部だしてくれたらしい。
どうやらこれまで多くの仕事を雑誌に依存していた自分も、そろそろ戦略を変えないといけない時期らしい。
Comments