中版・大判カメラの終焉?
日本写真機工業界の統計データーで知ったのだが、最近の中版・大判カメラを合わせた一月当たりの売り上げ台数は2004年で国内402台、輸出が588台。2005年度になると、なんとそれが219台と336台しか売れていないらしい。ちなみにこの台数は大判・中版を合わせた国内全メーカーの合計だと言うことに注意して欲しい。となるとメーカー1社あたり月に10台から20台くらいしか作っていない上に、しかも各社ともいくつかラインナップがあるわけだから一機種あたりだと月に10台も作っていない事になる。
デジタルカメラが急速に普及している影響で、普通の35mmフィルムを使うカメラが減っていくのは予想していたが、どうやら中版・大判カメラもその影響から無縁では無かったらしい。むしろこの数字を見るとより深刻だと言えるだろう。
この前、久しぶりに中古カメラ屋に行ったときに結構安くなってるなーと思ったのだが、このままではどこにも新品の中版・大判カメラを扱っている所はなくなり、中古市場では買い手が着かぬまま2足3問で投げ売られるようになってしまうのだろうか。かくいう自分も以前「大判カメラの勧め」など書いておきながらその後散すっかり散歩で持ち運ぶのはPanasonicのDMC-FX7と言うていたらくなので人のことは言えないが、いよいよ中版・大判カメラは骨董品となってしまうのだろうか。建築や物撮りなど大判カメラ(しかも広角レンズ)が欠かせないジャンルはどのように対応して行くかいよいよ自分も含めて考えなければならない時が迫っている。
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