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October 21, 2005

鮮明すぎるGoogle Earth?

 前回、Google Earthが鮮明すぎで安全保障上問題があると懸念がいくつかの国から出ている話を書いたが、それでいくつか思ったことを書いてみたい。まず気づくのは懸念を表明している国の中にロシアや中国などが無い事だ。
これらの国は冷戦時代からアメリカの偵察衛星にさらされてきた国なので、すでに衛星写真に対する対策が行なわれている上に、おそらくGoogle Farthを制限してもあまり意味がないと判っている(有料ではあるが同様のサービスを提供する会社は多数ある)からだろう。これらの国ではすでに重要な軍事施設は地下化などで衛星写真に対する偽装が進んでいる上に、衛星が自国の上空に来る時間を把握してそれに合わせて(これら偵察衛星が自国上空に無いときに)軍事行動している筈だからである。
 余談だが、アメリカはこれらの偽装技術に対抗するために「フェンス学」と言う分野まで編み出した。これはこうした偽装した施設を写真から分析するために施設に向かっている道路や鉄道・周りの柵などに注目して、これらから軍事施設を見つけると言うものである。
 ところでGoogle Earthが注目を集めているが、実はある意味もっと重要なデーターがアメリカから公開されていることを知っているだろうか。これは米国防省の地図制作局(National Imagery and Mapping Agency:NIMA)によって作られたデジタルマップデーターで一般には90×90m単位、非公開の内部データーでは30×30m単位のものがあるという。Gllgle Earthなどの写真データーではいわば2次元の位置しか判らないが、これを使えばそれに加えて高さも加わった立体的な地形データーが手に入るわけである。これらのデーターこそ巡航ミサイルなどの精密誘導装置のコントロールに使われているコアデーターに他ならない。もはやIT技術の進歩で私たちが手に入れられるデーターは少し前の国家レベルの諜報力をも上回っているのである。

参考文献:これからの戦争・兵器・軍隊/江畑謙介 並木書房

関連Link:
地図/衛星写真Link集
この中にもデジタルマップデーターのページがあるが、どうやら移転したのかセキュリティ上の問題で公開を止めたのかLink切れになっている。
空のスパイ偵察衛星
DosceveryCanelの番組の紹介。次の放送時期は未定のようで残念。
National Geospatial Intelligenca Agency
アメリカの衛星写真の解析を行う専門機関のオフィシャルサイト
日本スペースイメージング株式会社
衛星写真を販売するイコノス社の日本法人。

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