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November 09, 2005

ゲームのローカライズと外国語の単語の長さ

 今回はネタ切れ気味なので、また外国語の話。
 ゲームのローカライズ、要するに各国語版を作る際にはいろいろな問題が発生する訳だが、その中でも大きなウェイトを占めるのが言葉の問題である。まだ音声だけなら問題は少ないのだが、困るのがテキストの部分で外国語によって文字の長さがすっかり変わってしまうから頭が痛いのである。特に問題視されるのがドイツ語で、日本語に比べて下手をすると倍以上の長さになってしまうから堪らない。おかげで場合によっては文字を入れるウィンドウのサイズはおろか、画面デザインすら変える羽目になるから恐ろしい。パソコンなどまだ高解像度の画面なら多少文字を小さくしたりして無理が利くものの、TV出力が前提のゲーム機では入れられる文字数が限られているからちょっと文字が長くなると大変なのである。ましてや携帯ゲームだったりするとなおさら大変なのは言うまでもないだろう。
 ところで長い長いと言われているドイツ語だが、実はロシア語に比べるとまだ可愛い方なのである。例えば「現実の」действительностьとか「農業の」селькохозяйственныйなど特別難しい言葉でなくてもこの長さなのだ。これじゃあロシア語の単語など絶対に覚えられないと言いたくなってしまうところだが、良くしたものでその代わりと言ってはなんだがロシア語はほぼ完璧な表音文字なので、とにかく音さえ覚えてしまえば後は発音表記ルールに従って書けばまず間違い無いのである。そのせいだろうか、日本に来たロシア人はとにかく音をそのままひらがなに落として覚えようとするので、時々何とも妙な日本語を書くとロシア人の奥さんを持った人が言っていたのを聞いたことがある。
 それにしてもドイツ語でさえこんなに苦労するのにロシア語にローカライズする話は来たらいったいどうなってしまうのだろう。こんな時は、決してローカライズの話など来そうもないロシア語のマイナーさに密かに感謝するのである。

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