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December 21, 2005

米露核流出競争

今月になって核管理に関する重大ニュースが続けて報道された割には、ほとんどマスコミで報道されなかったばかりか、Blogで取り上げたところも私の知るところ皆無だったので取り上げてみたい。

ウクライナの戦術核250発が行方不明?

 【モスクワ=五十嵐弘一】インターファクス通信によると、ウクライナで1990年代に大量の兵器が国外に密輸された疑惑を調査している同国議会調査委員会は、92年から97年までに320億ドル(約3兆6800億円)相当の兵器が違法に持ち出されたことを明らかにした。
 セルゲイ・シンチェンコ委員長が議会に報告したもので、この中には約250発の戦術核弾頭も含まれている。
 旧ソ連崩壊後、ウクライナにあった核兵器はすべてロシアに移送されたといわれる。しかし、ウクライナが引き渡した戦術核の数とロシアが受領した数に250発の差があり、これらの弾頭の行方は不明という。
 シンチェンコ委員長によると、旧ソ連崩壊後、ウクライナに残った兵器は合計890億ドル(約10兆2350億円)相当で、約36%が紛失したことになる。委員長は、主要密輸先として、内戦が続いていたボスニア・ヘルツェゴビナやクロアチアを挙げた。
 当時、国家安全保障国防会議書記だったウラジーミル・ゴルブニン氏が密輸の中心人物だった可能性が強く、密輸が最も多かった96年には114の企業も関与していたという。
 ウクライナ検察当局は2005年3月、核弾頭搭載も可能な同国製ミサイルがクチマ前政権時代に中国とイランへ不正輸出されていたことを認めており、ユシチェンコ大統領は密輸の実態調査を指示していた。
(読売新聞) - 12月18日19時31分更新

ちなみにアメリカも負けてはいない。

プルトニウム300キロ不明 米研究所、核兵器50個分

 【ワシントン1日共同】米シンクタンク「エネルギー環境調査研究所」(マキジャニ所長)は11月30日、米核開発を主導してきたロスアラモス国立研究所で、少なくとも300キロの兵器級プルトニウムが行方不明になっている可能性があるとした報告書を発表した。プルトニウム6キロ前後で核兵器製造が可能で、50個分にも相当する量。
 報告書は、ずさんな管理が原因で正確な記録を残さないまま処分場に廃棄された可能性を挙げる一方で、一部が盗難に遭ったシナリオも否定できないと指摘。「核テロ」の危険性が現実味を帯びる中、核拡散に最も神経をとがらせてきた米国自身の深刻な管理実態が浮き彫りになった。
(共同通信) - 12月1日17時38分更新

 ちなみに日本でもおよそ50kgのプルトニウムが行方不明になっているが、これは長い間に処理施設の機械内部に付着して取り出せなかった分だと言われている。しかしこの量だけでもIAEA(国際原子力機関)では問題視して、ことある事に日本に対しては行方不明分について厳しく追及を続けているにもかかわらず、胴元の米露に関しては何らおとがめもないのが現実である。
 それにしても思うのは、アメリカはあるかないかも分からないイラクの核を追求した時に見せた執念のほんの一割でもいいから自国の核管理に向けるべきでは無いだろうか。

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