Xbox360が発売されたが
Xbox360が一昨日発売されたが、案の定と言うべきかあまり盛り上がってないようだ。
2chは予想通りネガティブキャンペーンの真っ最中だが、スラッシュドットのスレッドでもあまりいい話は書かれていない。たしかに当日新宿を歩いてみたのだが今日発売日と知らなければ気が付かないくらいである。それでもメディアや企業系ニュースサイトではいかにも盛り上がっているかのような特集記事を組んでいる。どう見ても少ない行列や購買数も「予約すれば12月10日にお渡し、となっていたためか、発売開始当日の混乱は特にないようだ。」とか「落ち着いた滑り出し」とかいかにも本来は売れているのだと言った書き方である。
私は別にXboxに恨みがあるわけではないのだが、ネットとマスコミのあまりの温度差ぶりはちょっとうんざりしてしまう。昔セガサターンが不調だったときでも今のXboxよりは遙かに売れていたのだが、そのときにはあんなにパッシングしていたマスコミが何故今回はこんなに揃って翼賛しているのだろうか。案の定、2chやスラッシュドットではこの行列はサクラじゃないかと言う説が出て、検証されている始末である。
とはいえ、このままXboxが日本で売れないかと言うと、そうも言えないのである。昔、日本のワープロソフトがジャストシステムの「一太郎」が圧倒的なシェアを占めていたときに、ワープロだけは日本語と密接に結びついているから決して、マイクロソフトの「Word」などの外国製品には席巻されることはないと言われていたにも関わらず、今のワープロのシェアの多くをWordが占めてしまったように、マイクロソフトは実に侮れない会社だからだ。
もちろん、ワープロとゲームは違うと言ってしまえばそれまでだ。だが、ゲーム開発会社としては海外でXboxがここまで大きくなってしまった以上、どうしてもこれらにもソフトを作らなくてはいけないと言う事情がある。事実、今のゲーム会社売り上げの海外市場が占める割合は馬鹿にならないものなのだ。海外でXboxが強くなればなるほど、ゲーム会社はXbox向けのソフトの割合を増やさざる得なくなるわけで、そうなると国内向けラインと海外向けラインの2本立てでいくよりはいっそ全体としてはパイのでかい海外市場に専念しようとする所が現れるかも知れない。それでも今ではPS2用に作っておけばとりあえず国内外どちらでも何とかなった訳なのだが、万が一、PS3がこけると海外ではXbox360、国内ではPS3やEVOLUTION用と言う複数のプラットホーム向けに作らざる得ないと言った事もあり得るだろう。ただでさえ開発費のかかる次世代機向けのソフトを複数のプラットホーム向けに作ると言うのはメーカーにとってはかなりしんどいので、そうなったときいよいよXboxの侵攻が始まるのかも知れない。
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