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March 22, 2006

JAXAが新型固体燃料ロケットの開発へ

 飛び石連休中なのに仕事に追われていたらいつの間にか古い記事になりつつあるので取り急ぎフォローする。
とりあえずどんな話かを毎日新聞の記事から引用してみよう。

 科学衛星の打ち上げに使ってきた固体燃料ロケット「M5ロケット」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、廃止のうえ新型ロケット開発も視野に入れた抜本的な見直し着手を決めた。
 M5は旧文部科学省宇宙科学研究所が開発した。1997年の1号機以降、今年2月までに計6機を打ち上げ、5機が成功。液体燃料を使うH2Aロケットとともに、日本の宇宙開発を支えた。
 だが、打ち上げ費用が1回約65億円と、世界の同クラスのロケットに比べ高額。「JAXAが2種類のロケットを打ち上げるのは無駄だ」との声の一方、固体燃料ロケット技術はミサイル転用が可能なため、「国が手を引くべきではない」との意見もあった。
 このため、JAXAは大幅なコストダウンを目指し、現行システムの改良か、新型開発かの見直し作業を始めた。

私の大好きなM-Vが無くなってしまうのはショックだが、それよりも気になるのは中止及び新開発の本当のねらいである。ノンフィクション・ライターの松浦晋也氏が、日経BPの記事の中で以下のように分析している。

 まず宇宙開発・宇宙研究の基礎的インフラストラクチャーであるM-Vを宇宙研から奪うことによって、宇宙研の独自色を薄め、統合後の新組織をNASDAを中心とした組織文化で統一しやすくする。しかし、M-Vクラス、ないしはそれよりもやや小さめの固体ロケットは日本の宇宙開発に必要だから新たに開発する。新規開発にはM-Vロケット改良よりもコストと人員がかかる。コストは防衛分野も含めて固体ロケット技術を保持し続けるためのものとするなら予算獲得の名目が立つ。人員はH-IIA民間移管で浮いたNASDAロケット開発部隊の有効利用になる。もちろん固体ロケットの技術を持つIIHIエアロスペースとしても新規開発は改良よりも収益が上がるから反対しないだろうというわけだ。新規開発予算の元をたどるなら我々の支払った税金である。

 他にもスラッシュドットなどでいろいろ突っ込みが書かれていたが、いずれにせよ官僚機構の綱引きと、様々な利権を巡るごたごたに宇宙開発を巻き込まないで欲しいものだ。これはこの前の防衛施設庁入札談合が問題になった国防問題でも同じである。

参考Link:
「はやぶさ」成功後も未来が見えないM-Vロケット
日経BPに掲載された松浦氏の記事

日本の核開発能力を検証する(3)
本Blog内の関連した記事より。本当にM-Vがミサイル転用出来るかについての考察。

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