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March 06, 2006

インフレ率の高い社会

 まだデフレが終わったかも定かでは無いのと言うのになんだが、最近いろんな本のインフレ時の話を読んでいる。それというのも私自身は必ずインフレ(それもかなりの率のもの)にいずれなると思っているからだ。理由は非常に単純で、今の国の借金をチャラにするもっとも簡単な方法がインフレだからである。(単純に言えばインフレになれば貨幣の価値が下がるので貨幣価値が1/10になれば自動的に借金も1/10になると言うわけだ。)
 そんなわけで以前も取り上げた「国家の崩壊」のインフレ率2600%の社会の章や、マンガ「トルコで私も考えた4」のトルコのインフレーションの話などは、案外将来の日本の姿なのでは無いかと思っている訳である。
 それにしても読んで思うのは、意外に国民はしたたかに生き抜いているなあと言うことだ。例えばロシアでは一夜にして資産がほとんど紙切れになった人もいたはずなのに、当時飢えて死んだという人はほとんど聞いたことはないし、トルコのように毎年ゆっくりとインフレが進んで、何年も経って見ると実は貨幣価値が1/10,1/20とかになっているケースだと(日本がなるとしたらこちらだと言われているが)パニックにもならずにごく普通に人々は生活しているのである。
 とはいえ、油断していると貯金などは紙切れになってしまうわけで、様々な手段で人々も自衛していくし、社会の仕組み自体も変わっていくのは言うまでもない。特に興味深いのはその部分についてである。いくつかリストアップしてみよう。

・もらった給料はすぐにドルなどの外貨に両替する。
・両替の需要が高いので町中に両替屋が出来る(当然闇も)。
・外貨レートは一直線に落ちるのではなく当然ジグザグに上下しながら落ちていくので、はしっこい人は外貨取引で意外に稼いだりする。
・金や不動産などはインフレに強いはずだが、すぐに売れないので意外に買いたたかれる。(特に金は混ぜもののある偽物が出回って困ったらしい)。
・当然ドル札も偽物が出るので当時一番売れたのは偽札検知器だった。
・自動販売機などはあまりにものの値段が変わるので(要は貨幣価値が下がるため)、外貨でないと使えない。
・貨幣価値が変化しすぎるのでローンはほとんど組めなくなる。
・お金のない企業などは仕方ないので自己資本を売却する小切手を出して切り抜けようとする。
・当然これを上手く買い集めて企業をまるまる買い取ろうとする連中も出てくる。
・逆にいつそれが本当の現金になるか分からないので、額面以下で売ってしまう人も多かった。

これらはほんの一例だが、他にもいろんな話が書かれていて面白い。とはいえ面白がっている今が花なのかも知れないが…。

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