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March 04, 2006

中央アジアドミノゲーム

 共同通信の記事によると、アメリカとインドが包括的な協力関係、特に原子力分野などでいくつか合意したらしい。まずはその記事をひいてみよう。

【ニューデリー3日共同】
ブッシュ米大統領は3日、ニューデリーの古城「プラナキラ」で、初のインド訪問を締めくくる政策演説を行う。
 台頭する中国をにらみ、インドを「戦略的パートナー」と位置付ける大統領は演説で、今後の対インド政策の包括的な指針を提示。米国とインドがあらゆる面で連携を強化することが、地域や世界の安定と繁栄につながるとして、インドとの協調の重要性をうたう。

 これについてはアメリカ議会内で反対意見も表明されている。議会内の反対意見を押し切って、しかもちょうどイランの核開発問題が話題になっているこの時期になぜアメリカはこんな事をしたのだろうか。それは昨年11月米外交史上初めて訪れたモンゴルに対し両国が軍事協力の推進で合意したニュースと絡めて見ると解りやすい。そう、これはアメリカの対中国・対ロシア抑止を念頭に行われた戦略の一環なのだ。
 インドは中露と並び、上海協力機構(SCO)の重要な構成国でモンゴルは2004年からの準加盟国になっている訳だが、これを分断しようと言うのがアメリカの目標なのだ。そのためにアメリカはモンゴルに対してはアジア太平洋経済協力機構(APEC)への参加協力を図ることを見返りに、インドに対しては今回の民生用途の原子力開発を中心に経済・軍事面(F16,F-18戦闘機の売却)で協力を持ちかける事で揺さぶりをかけている。中露に対する牽制は実はこれだけにはとどまらない、911をきっかけに一時は軍事基地を置くことに成功したキルギス・ウズベキスタンが2001年のSCOの共同宣言上でアメリカの撤退を求めたのに対し、2005年10月にはライス国務長官がこれらの国を訪れて中小企業育成や農業支援などを見返りになんとか駐留継続の支持を取り付けることに成功している。
 一昨年のウクライナのオレンジ革命に続き米・露そして中国のドミノゲームの戦場は中央アジアにも広がりつつあるのだった。

参考Link:オレンジ革命のドミノ現象
TVユーラシア新世紀のオレンジ革命に関する記事。西側の報道ではほとんど取り上げられなかったアメリカ側の攪乱工作についても触れられていて興味深い。
J-rcom:Wat New
ニュース解説コーナーの3月4日と3日の記事がちょうどこの問題を扱っている。その中でアメリカがインドの核開発を容認しているのは核があってもアメリカまで届く戦略ミサイルをインドが保有していないからだと言う指摘があるのが興味深い。あまり知られてないがインドは宇宙開発においても中国に迫る勢いで技術を伸ばしつつあるのだが、この技術が長射程の戦略ミサイルと結びついたときに果たしてアメリカはどうするつもりなのだろうか。

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こんにちは。Fukuma's Daily Record: 中央アジアドミノゲームを興味深く読ませていただきました。勉強になりました。また読ませていただきたいと思います。頑張って下さい。 [Read More]

Tracked on April 07, 2006 at 04:48 PM

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