Nシステムのデータ大量流出
すでに各紙で報道されているがNシステム(自動車ナンバー自動読み取りシステム)で収集したと見られるデータが愛媛県警の捜査資料流出に伴って Winny に流出してる事が判明した。まずは読売新聞の記事を引いておこう。
ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」の暴露ウイルスが原因で愛媛県警の捜査資料がネット上に流出した問題に絡み、高速道路などに設置されているNシステム(自動車ナンバー自動読み取り装置)で集めたとみられるデータが大量に流出しているとの情報が寄せられ、県警が調査を始めた。
警察庁によると、Nシステムは全国の主要な国道や高速道路に設置。車のナンバーを自動的に読み取り、手配車両と照合し、犯罪捜査に役立てている。
(2006年3月16日20時51分 読売新聞)
実はこの記事は、重要なことが隠蔽されている。それはNシステムのデータは「アクセスする者を制限し、一定期間保存した後に消去される」とされてるのだが、それが捜査員の私物のPCに入っていたと言うことは国民のプライバシーを守ると言う警察の公約は全く守られていなかったと言うことだ。しかも巧妙に民衆の興味を「流出した内容」から「流出した経路・手段」にミスリードしているからたちが悪い。そもそもこうしたデーターが捜査員の私物のPCに入っていて、しかも自分達がソフト制作者を逮捕したソフトを入れて(おそらく著作権違反の)ファイル交換をしたあげくウィルスに感染させて、データーを流出させているのが一番の問題なのだ。
あいつぐ流出に音を上げたのか、最近ではとうとうプロバイダーまでWinnyネットワークの制限を始めるようになったが、本質的な問題に目をつぶったままではきっといつまでも流出騒動は続くことだろう。最近はWinnyを使ってないユーザーであってもデーター流出させるウィルスも出現している。問題はWinnyではないのだ。
参考Link:
Slashdot:Nシステムで収集した情報がWinnyで流出
Slashdot:ぷらら、Winnyによる通信を完全規制
Slashdot:内閣官房とISPの業界団体、マイクロソフトが連携して「Winnyを使うな」と声明を発表
インプレスINTERNET Watch:本誌記事に見る“Winny流出”
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