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March 08, 2006

本を読ませたがる男

 自分がおもしろいと思っている物を他人に見せたがるのは人の性だが、自分の場合どうやらそれは本であるらしい。それにしても人に何を勧めるかで逆にその人がどのメディアになじんでいるかがわかるのが面白い。音楽をよく聴く人はCDを聞かせたがるし、映画好きはDVDを見せたがる。自分などは忙しくてTVを見る習慣がすっかり無くなってしまった上、時間の使い方が悪いのか年中時間が無くて困っているので、移動中などの時間で消化できないメディアであるビデオなども見なくなってしまい、結局残ったのはWebと(これは京ポン2で移動中に見る)本になったのだろう。
 そのせいだろうか逆に本を読むスピードはかなり速くなったので、読ませたがるのはいいとして、つい人にも同じスピードで読むことを求めてしまうようなのだ。それでも娯楽として勧めるならいいだろう(読まなければいい訳だし)。問題は仕事や課題の共同作業の時などで、ついつい膨大な文章を資料として出してしてしまうのだ。
 まあドキュメントを読むのも仕事のうちと言えばそれまでだが、相手にとって見れば本当に必要かどうかも判らない文を大量に読まされるのだからたまらない。仕事で英文を読まなくてはいけなって、ようやく相手の立場を知ることになるのだがそれは何年か後の話である。

 余談だが、おそらく英語の文を読みたがらないのもそこら辺と対になっているのだろう。なまじ日本語の文なら早く読めるのでつい英文も同じスピードで読もうとして引っかかってしまい、逆にいらついてしまうのである。そのせいもあって今でも簡単な英文でさえ読むのは嫌いなのだが、そうも言ってはいられない。まさか活字中毒の自分が文章を読むのが苦痛に感じる時が来るとは思わなかったが、これもこれまでの報いなのかも知れない。

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