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May 22, 2006

5年後の日本が分かるもの

 10年ほど前になるだろうか、SIGGRAPHと言うコンピューターグラフィックスの学会兼展示会が毎年アメリカの各都市で行われているのだが、そこに行ったときのパーティでの事である。どういうきっかけで話をしたか忘れたが日本から医療研究で留学していると言う女性と話をする機会があって、その女性の研究テーマが小児虐待というのにちょっとショックを受けた記憶がある。なにせ当時は今と違って一般では小児虐待は一般家庭とは無縁の特殊な出来事と言う扱いだったからである。しかし彼女曰く、小児虐待は今のアメリカでは一般家庭でも起きていることで大きな社会問題になっており、これは近いうちに必ず日本でも起こることだと言うのである。
 今から思い出してみると案の定、彼女の予測は残念ながら的中したと言わざる得ない。欧米で起きた社会の変化の多くは良いことも悪いことも数年遅れで日本に入ってくると言われているが、数年後の日本を知りたければ今、欧米で起きていることを見るのが一番なのかも知れない。
 そう思って見るとちょっと気になるのが以下の記事である。リンク先を見るのが億劫な人もいると思うので印象的な部分をちょっと引用させてもらおう。

スターバックスやその他の外食店では、テーブルのごみをみんな自分で片付けない。すぐそばに、日本と同じように、ゴミ箱はあるのに、ほったらかしにして、涼しい顔で店を出て行く。だから、テーブルはすらっと空いているのに、その席はいずれもゴミだらけ、という事態がしょっちゅうなのだ。店員が片付けるまで、おそらくそれは、1時間に1回あるかないかの頻度だと思うが、店は汚いままである。ある年配の男性は、「昔はこうじゃなかった。90年代に東欧や中東の移民が増えて、ロンドンの若者らが、そいつらの影響を受けてしまって・・・」と言うのだが。

 言われてみると日本でも最近では段々、ファーストフード店のテーブルが片づけられないままなのを見かけることが増えてきたような気がする。だがさらに気になるのは原因を外国人に求めているところだ。最近、ネットで外国人をたたく発言をよく見かけるが、やがて日本でもモラルの低下した若者達とそれを嘆きつつ原因を外国人のせいにする年配者達と言う図式が見られるようになるのかも知れない。

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