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August 31, 2006

デジタルデーターの寿命

 デジタルデーターは劣化しないから作ったものは半永久的に残ると言う通説がある。これはある意味では本当だろう。たとえマスター媒体が壊れてもデーターはいくらでもコピー出来るしそれ自体は永久に残るからだ。皮肉なことにその効果がもっともよく現れているのが最近話題のWinnyなどで流出してしまった個人情報だろう。だが全てのデジタルデーターがそうだとは限らない、例えば昔のゲームソフトなどを取材などで探そうとすると、パッケージはおろか動いている画面すらどこにもない事があるという。作った会社自体が無くなって散逸していると言う場合も多いが、それ以外に多いのがプラットフォーム自体が無くなってしまって動かすことが出来ないというものだ。もちろんファミコンなどではいくら何でも残ってないことなどないだろう。だが初期のパソコンでマイナーな機種だったり、専用ハードで動くアーケードゲームでは、どこを探しても動くマシンが無いと言うのは珍しくはない。
 これと似た話で自分に身近な例ではCGソフトのデーターと言うのがある。CGソフトは進化が早い上にソフトの移り変わりも早かったせいもあり、未だに共通データーと呼べるものがないのが実情だ。そのせいもあるのだろう、せっかく作ったデーターでも何年かたつとそれを作った会社が無くなったり、甚だしいときには自分の製品なのに古いバージョンのデーターが読み込めなくなってしまったりして、使えなくなってしまうことがある。
 私自身もそんな訳でたとえ愛着のある作品でも、わずかなカットとプリントしか残っていないものもある。

 半永久的に残るはずのデジタル上の作品でも、その寿命はわずか10年足らずに過ぎなかったのである。

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August 30, 2006

10年後の日本

 スラッシュドットで1960年に科学技術庁(当時)が予測した21世紀初頭の技術135項目を検証すると言うネタをやっていた。それに触発されてでは無いが私も手近なところで10年後の日本を予想してみることにしよう。
 私の持論では日本の未来は社会はますます英米のようになり、政治・経済などは年次改革要望書に言われたとおりになっていくと思っているので、そこら辺を手がかりに考えてみると以下のようになるのではないだろうか。

・医療保険制度は維持されるものの混合診療が幅広く取り入れられ、万人が受けられる代わりに最低限の治療しか受けられない一般医療と、最新の欧米の医療サービスが受けられる代わりに非常に高価な医療の2極化が進む。(注1)

・路上はもちろん電車やバスなどの公共交通機関の中でもところかまわず飲み食いが行われ、しかも食べた後のゴミは残したまま誰も片付けようとしない。(注2)

・極右政党が議席を持ち移民排除をスローガンに支持を集め、年に何人かのマイノリティーがリンチにあって殺されている。(注3)

・ベビーブームの頃に作られた郊外団地がスラム化し、不法移民を中心とした貧困層の巣窟となる。

注1:アメリカは2005年からずっと日本に対し混合診療を求めている。これを要求する背景には保険外の「自由診療」に関しては自由に価格が設定できるため製薬会社などにとって収益性が高いためだと言われている。
注2:イギリスの鉄道は日本の感覚からするととても汚い事でも有名だが、その背景の一つにはこうした事情もある。その他の事例は拙記事「5年後の日本が分かるもの」を参照のこと。
注3:ロシアやドイツなどで起きている事例。フランス・ドイツなどでは移民に対する反発などからいくつかの極右政党が議席をもっている。またロシアのネオナチの凶暴ぶりは有名で毎年何人もの外国人がかれらの犠牲になっている。


うーむ、こうして書いていくとどうも悪いことしか出てこない。しかもこれは極論ばかり書かれているようだが、今の欧米各所で起こっていることなのだ。もし日本が本当にそうなったらいよいよこの国を脱出するしかないのかも知れない。

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簡単なネットのメモ

OhmyNewsに鈴木邦男がコラムを載せているのだが、それについたコメントが面白いというか痛々しい。
そんな訳でしっかりはてなブックマークでピックアップされて物笑いになっている。それにしても最近のネットで威勢のいいことを書いている右よりの連中は本当に鈴木邦男の事もしらんのか?

はてなブックマーク - OhmyNews:英霊を静かに眠らせよ 〜鈴木邦男コラム

2006年08月29日 opemu コメント欄の皆さんは、鈴木邦男さんが歌った回数の「君が代」を歌ってから、鈴木さんを非難しましょう。
2006年08月29日 sava95 靖国 鈴木邦男さんは立派だなあと思う
2006年08月29日 kobakoba3 ネタ  コメントつけてる連中って、鈴木邦男が誰だかわかってんのか?
2006年08月29日 Nean
2006年08月29日 TakahashiMasaki ネタ, OhmyNews, おたく, 内容と全然関係ないな "昔、マンガ雑誌の企画でコミケに行ったことがある。"クニー……
2006年08月29日 zyugem
2006年08月29日 mo-om ネトウヨが恥をさらす コメントつけてる連中が、どう見ても鈴木邦男を誰だかわかってません。本当にありがとうございました
2006年08月29日 mealtime いまネットで頑張っている極端な若者も年を重ねればこのくらい丸く、、、なれればいいですね
2006年08月29日 finalvent 鈴木邦男
2006年08月29日 I11 本物右翼の鈴木邦男氏の記事。「靖国神社はコスプレ禁止令を出せ」さすがくねくねネットウヨクのアホ共とは書くことが違う。

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August 28, 2006

たまには仕事のパースなど

Okada2005_2

Okada2005

最近は再びパースの仕事が増えてきた。カットは昨年の某展示会の完成予想パース。使ったSoftwareはMAYA、ハードはMacintosh。
以前紹介したように出来上がった物件の施工写真も撮っているので、要は建築の頭と尻尾の仕事をしていることになる。

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August 26, 2006

米メディア大手、相次ぎラジオ局売却

 少し前の記事だが、21日の日経によると米メディア大手が相次いでラジオ局を売却しているという。

 【ニューヨーク=八田亮一】米メディア大手でラジオ事業売却の動きが広がっている。米CBSコーポレーションは21日、ラジオ15局を同業のエンターコム・コミュニケーションズに2億6200万ドルで売却すると発表。一方、今春事業売却を決めたウォルト・ディズニーに対しては、買い手企業が買収額の引き下げを要請した。携帯音楽プレーヤーや音楽のネット配信の普及がラジオ苦戦の背景との見方が多い。

 CBSは全米で約180のラジオ局を所有する。このうち、テキサス州オースティン、オハイオ州シンシナティ、テネシー州メンフィス、ニューヨーク州ロチェスターの4都市の15局を売却する。CBSからラジオ局を買い取るエンターコムはこれとは別に、中堅ラジオ局のラジオ・ワンからマサチューセッツ州ボストンのラジオ局を3000万ドルで取得することも決めた。

 アメリカのラジオ局は日本と違い、それほど規制は厳しくない。干渉さえしなければ新しく局を開局することも出来るし、また簡単に潰れたり買収されたりもする。そうした訳で今回もそれほど話題にはならなかったようだが、ちょっと気になったのは売却の理由が携帯音楽プレーヤーや音楽のネット配信の競争に負けたと言われている点である。

 だが実情はもう少し複雑な事情が絡んでいる。そもそもアメリカのラジオはそれ以前から空洞化が進んでいたのだ。詳しくは以下のコラムを読んで欲しいが、簡単に要約するとメディア企業は多くのラジオ局を買収して傘下に入れてしまい、その結果メインコンテンツの音楽がスポンサーの売りたい曲しか流れなくなってしまったのがリスナー離れの最大の理由だと言うのである。

うまい話に乗ってみろ:ディスクの騎手
ここが知りたい!検索エンジンの裏側:第34回 検索エンジン特許から業界展望を読む

 またさらにブッシュ政権になってからキリスト教右派の影響力が増大し、放送論理の規制が強化され多くの発言が事実上検閲されるようになったと言う事情もある。
 例えば2004年には「放送倫理規制法」により警告や罰金ばかりでなく放送ライセンスの取り上げまで出来るようになり、さらにアメリカのラジオ放送のシステムを利用することで生放送であっても検閲やコマーシャリズムの強化が行われている。それが出来るのも実はアメリカのラジオは生放送であっても実はリアルタイムで放送されていないと言う事情があるためだ。どうなっているかと言うとアメリカのラジオでは編集の容易さや放送事故に備えて放送される内容は一度全部バッファリングされた後に電波に乗るようになっている。問題なのはこの仕組みがCM時間の延長や検閲にまで利用されるようになっていることだ。例えば番組をほんのちょっと早送りにすれば代わりにCMの時間を増やすことが出来るし、アナウンサーがNGワードを口走っても電波に乗る前にその部分だけを消去してリアルタイムで編集し、何事もなかったように放送を続けることが出来るのである。しかしそんなことをしていけばリスナーが減るのは当然だろう。先ほど上げたLink先にも書かれたようにアメリカのラジオを聞く人の2004年の時点で既に減少を始めている。

 振り返って日本ではどうだろうか? アメリカと違って簡単に放送免許が得られない日本ではこれまで独占状態だったのでそれにあぐらをかいて来れたかも知れないが、最近ではテレビや新聞など様々なメディアの批判も目に付くようになってきた。案外日本のラジオ局もアメリカと同じ道をたどるのかも知れない。

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August 25, 2006

夏だし(だれています)

よく他人のブログでネタが無くなると、他のページの紹介で記事を埋めるのを見ることがあってそれだけはどうにも手抜きっぽすぎるので止めたいと思っていたのだが、結局同じ事をやってしまった。

残暑の風物詩・ネットイナゴ漁が最盛期へ
コメントとしてはまあ夏休みだしなといったところか。

ウルトラセブン第26話:「超兵器R1」
ウルトラセブンの中でお気に入りの話の一つ、特撮に興味のない人やウルトラセブンっていつの話?と言う人もとりあえず見て欲しい。

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August 24, 2006

増殖する葛

Kuzu01
Kuzu02
 空き地で異常増殖した葛。隣のビルの壁面の屋上近くまでツタを伸ばし、電信柱を埋め尽くす。
しかし、葛粉はこれから作られるというのは驚きだ。

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August 23, 2006

夏の寝床と枕の話

 最近寝付きが悪くてかなわない。ようやく買い換えたマットレスが合わないのか、単に蒸し暑いせいなのか判らないが、夜中にしょっちゅう目が覚めるのだ。しかも先日などはヤブ蚊襲撃のおまけまでついてきた。
 さらにこれだけ寝苦しいにも関わらず、我が家では未だにクーラーというものない。そんなわけで、昔書いたセーターとお風呂の温度の話ではないが、夏もこちらの好みに関係なく気温に合わせて変えざる得ないものがあることに気がついた。それが寝床と枕である。共に普通の家では夏冬共通でもなんら問題のないものなのだろうが、築20年以上の我が家ではいろいろと問題があるのである。
 まず枕だが、低反発枕を実家からくすねてきたところ非常に快適だったのだが、夏になると頭にフィットするクッションのおかげで暑くなって適わない。ある日、疲れて昼まで寝ていたときなどあまりの暑さで熱射病気味になってしまい、頭痛までする始末である。
 そして次の寝床だが、湿気がこもらないので快適だと言うショールームのお姉さんの言葉を信じて買ったマットレスは、どうやら我が家では想定使用温度外だったらしく前のマットレスより明らかに暑い気がする。ウールが入っているので恐れてはいたのだが、確かに湿気はこもらないものの熱がこもるのは困ったものだ。それでもこのマットレス、多くのホテルを初め皇室まで使っているという代物なのに、こうした話を聞かないところを見るとやはり我が家の暑さは特別なのかも知れない。
 それにしても日本人が何故ベットよりも硬い畳に布団を好むのかようやくこれで判った気がする。温度に合わせてマットレスを変えることは出来ないが、布団なら種類はもちろん寝る場所さえも簡単に変えることも出来るだろう。どうやら古い家では睡眠に関しても伝統的な日本のスタイルがもっとも快適に過ごせるようである。
 かくして夏は枕をソバ殻のものにして、ささやかな抵抗を試みているところだが、いよいよ熱帯夜がひどくなったらゴザでも引いて畳の上で寝た方が良いのかも知れない。

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August 22, 2006

サンクトペテルブルク・サミット小話

 最近読んでいるビジネス・情報誌の中で一番面白くかつ読み応えがあると思っているのが雑誌「Foresight」だ。記事の多くはお堅いものが多い中、後半の名越健朗氏の書いているポケットジョーク集はこの手のアネグドートが好きな自分にとって難しい記事を読んだ頭を休める格好のネタとなっている。
 今回は特に傑作だったと思ったのでいくつかピックアップして、ついでにそれにまつわる本当の舞台裏の小話を書いてみたい。ちなみに今回のテーマはサンクトペテルブルク・サミットである。

サミットの晩餐会で小泉首相が隣のシラク大統領に言った。
「この貝柱は少し硬すぎるようだが」
「それが盗聴器だ」

問:ロシアの国家機密を2つ挙げよ。
答:プーチン大統領の身長、リュドミラ婦人の体重。

サミットでは、米英首脳の私的会話がマイクを通じて筒抜けになったことが話題になった。ちなみにこれは盗聴器云々ではなく、ブッシュ大統領がマイクのスイッチが入っているのを忘れていたのが原因だった。

ホワイトハウスの高官が両首脳の私的会話に安堵した。
「ブッシュ大統領がメルケル首相の容姿について話さなくてよかった」

 ちなみに本当の私的会話の中ではブッシュとブレアのやりとり「おい、ブレア」「はい、なんでしょう」がまるで(ブッシュの)下僕のようだとイギリスで大問題になったと言う(参考Link)事件が起きてるのだが、それにしてもブッシュ大統領はこの手のスキャンダルに事欠かない人物らしく、一年ほど前には会議中にライス国務長官に「ちょっとトイレに抜け出していいかな」と書いたメモをこっそり回したのが写されて物笑いになった(まあ、この件は配信する方も大人げないと言われているが)し、やっぱりこうしたキャラクターなのがこうした小話に繋がるのだろう。

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August 21, 2006

日本でもメディカル・ツーリズムが一般化する日

 メディカル・ツーリズムと言う言葉を知っているだろうか。観光と医療サービスをセットにしたパッケージツアーの ことで、程度によって異なるが受けられる医療サービスは人間ドック、美容整形から高度なものでは心臓バイパス手術などがあるという。
日本ではほとんど話題になっていないものだが、ロサンゼルス・タイムズの記事によるとアメリカでは授業員の医療保証保険の負担が企業経営を圧迫するにつれ、一般保険加入者であっても物価の安い海外で治療を受けるケースが増えているという。この背景には日本のような国家が負担した社会保障制度が存在せず、また医療費と保険金の高騰により企業が負担していた医療保険すら存続が危うくなっていると言う事情がある。しかもこれによって米国内で医療を受ける人は減ってしまうので病院側の経営はますます悪化し、医療保険制度はさらに破綻が進むという悪循環の元になっていると言われているのだ。
 また、ここまで行かなくてもアメリカでは医療費を抑えるため海外から薬を調達するのは日常的な事になっている。日本よりこうしたジャンルの規制が緩いこともあり、主にカナダから薬は調達されているという。

 翻って日本だが、実は医療保険制度があるせいで分かりにくいものの実は日本の医療費は世界的に見ると割高で医療システムは厚生労働省の医療費削減やその他様々な理由により破綻しかかっており、今の医療保険制度が持たなくなってくるとアメリカ並みの惨状になるとも言われている。後十年もすれば日本でも手術を受けに外国にと言うのが普通になっていくのだろうか?

 メディカル・ツーリズムは確かに安くて(値段の割には)快適なサービスを受けられるとは言え、リスクがあるのは否めない。医療ミスが有った場合に患者が法的手段に訴えることはほぼ不可能で何かあっても泣き寝入りせざる得ないのが実情だ。果たして将来、私たちはどこで医療を受ければいいのだろうか。


関連記事:スラッシュドットジャパン-「ニンゲンドック」受診してますか?
記事の内容自体よりもコメントの中であった「例え人間ドックなどで病気が見つかっても、入院している暇が無く、仮に入院が長引いたりしたら解雇された上に、再雇用先がない」と言う発言に多くの同意する意見が付いているのがとてもショッキングだった。

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August 20, 2006

DDRデザインは本当に流行っているのか?

 今週のBRUTUSの特集「アノニマスデザイン」の中で旧東ドイツ(DDR)のデザイン特集が組まれていた。たしか半年ほど前にも雑誌COURRiER Japanでも取り上げられ「日本からもわざわざそのデザインを見るためにツアーが組まれた」と書かれていたが、本当に流行っているのだろうか?
 一応、今では直接インテリアデザインの仕事はやってないものの、その周辺のCGパース作成や施工写真などの仕事をしている関係で今でもインテリアデザイン関係の情報収集は怠っていないつもりだが、寡聞にしてそんな話はほとんど聞いたことがない。それでも気になってGogleってみたのだが、案の定引っかかるのはほとんどBRUTUSとその関係者のページばかりで、「これって例のマガジンハウス商法なのでは(注)」と思ってしまったくらいである。
 とは言え、映画「グッバイ レーニン!」などにより、今は無くなってしまった旧社会主義国の生活に関心を持つ人が増えているのは事実である。なんでも8/16の朝日新聞国際面の記事によるとポーランドでは「社会主義体験ツアー」というのがあって観光客の人気を博しているらしい。確か似たような話は旧東ドイツでもあったような記憶がある。だがそれをもって「DDRデザインが注目を集めている」と言うのはちょっと飛ばしすぎじゃあないだろうか。


注:マガジンハウスによって造られたブームに関しては80年代末の椎名桜子の処女作『家族輪舞曲』の大ベストセラーと映画化が代表的なものだろう。詳しくは以下のLinkなどを見て欲しい。
椎名桜子 -Wikipedia
芥川賞騒ぎ〜消費される「作者」達

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August 19, 2006

北方領、漁船銃撃事件の背景にあるもの

 16日に起きたロシア警備艇によるカニ漁船の銃撃・拿捕事件については、新聞等で報道されている事以上の詳細が分からないのでコメントは控えたいが、一つ気になっているのは事件の背景にあるオホーツク海のカニ漁について触れている記事をほとんど見かけない事である。
 そうしたことから、この背景であるオホーツク海のカニ漁について少し書いてみたい。

 この海域は未だ国境線が画定されていないこともあり、常に拿捕(だほ)と密漁が繰り返されてきた海だった。しかもこの海域は豊富な水産資源があるものの荒天が多く水温は極端に低く、普通に漁をしていても死と隣り合わせの海なのだ。さらに問題をやっかいにしていたのは密漁の裏に日露ともに水産マフィアや暴力団が仕切っていたことである。彼らは国境警備隊や政治家にまで繋がりをもち、それによる不穏な事件は後を絶たなかった。2002年には密漁を取り締まっていたロシア国境警備隊ユジノサハリンスク支部長宅に火炎瓶が投げ込まれ支部長が死亡すると言う事件までおきている。
 また不穏な動きをしていたのは暴力組織だけではなかった。冷戦時代は密漁を許す代わりに軍事分野を含む秘密情報を提供していた「レポ船」や1000馬力以上のエンジンを積みロシア領海奥深くまで密漁を繰り広げる「特攻船」など普通の漁船とは明らかに違った船がこの海域にはひしめいていた。密漁を取り締まる日露両国も40ノット以上も出る高速艇や軍隊並みに武装している漁船相手に普通の方法では太刀打ちできず、銃の使用も日常茶飯事だったという。
 こうした混沌とした海域の実情は今も少しも変わらない。ソ連崩壊後はKGBなどの工作が無くなった代わりに水産マフィアとロシア側の密漁船が力を増し、日本側の「特攻船」も相変わらず漁を続けている。ここは今でも危険で豊かな漁場である事には変わらないのである。

参考:密漁の海で—正史に残らない北方領土 (単行本)
新聞記者として領土問題を見続けてきた著者が、「国境の海」に登場しては消えていった人々を追ったドキュメント。下手な解説よりはまずはこちらの書評を読んで欲しい。

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August 18, 2006

今週の雑誌「Pen」の特集など

 今週の雑誌「Pen」の特集「古い腕時計を手に入れる」につられて買ってしまった。お盆シーズンに活字が読めなかったせいで活字中毒の禁断症状が出た反動に違いない。最近はカタログなんだか記事なのか分からない雑誌が多いのでなるべく雑誌のたぐいは買わないようにしているのだが、今回の特集は悪くはなかった。まあ所詮特集と言ったって数ページに過ぎない代物なのだが、アンティークと言ってもロレックス中心の時計雑誌と違ってパテックを果敢に取り上げていたりする所が面白い(それにしても数百万から一千万円代の代物だが、こんなの取り上げても誰が買うと言うのだろうか?)。それに最近の時計雑誌でもあまり取り上げられてないアンティークウォッチの特集と言うのが気に入った。しかし、日本人は何でも新品が好きなのか雑誌の特集はもちろんネットでもアンティークウォッチの情報は予想以上に少ないには驚かされる(お店のページは多いのだが…)。

 もう一つの特集、写真家のジョナス・ベンディクセンの記事も面白かった。ロシアを中心にイスラエルなどの紛争地などを回りながら、カザフスタンに廃棄されたロケットの残骸や、旧ソ連の未承認国家などまさに自分のツボをついたテーマを撮っていたにもかかわらずこれまで全く知らなかった。ヒドラジンなどの有毒な燃料に汚染されたロケットの残骸からスクラップを集める子供達の写真などは、深刻なテーマなのにかかわらず恐ろしく美しい。興味のある人はぜひリンク先の彼の写真を見て欲しい。

関連Link:ロケットがガンを生む?
スラッシュドットジャパンの記事。カザフスタンにおけるロケットの燃料の燃え残りに関する環境汚染の話。

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August 17, 2006

新自由主義による都市開発の末路とは

 bewaadさんを初めとしていくつかの所で紹介された香港九龍城砦ネタだが、ようはあらゆる国家権力や法律を撤廃して自由化すると、直接利益を生み出さないインフラを誰も負担しないので、下水やゴミ処理が放置された汚水と臭気に満ちた場所になると言う話。
 ところでこれとアナーキズムを結びつけて論じる所が多いようだが、どちらかと言えば今大手を振っている新自由主義と結びつけて論じるべきではないだろうか。社会福祉や教育など従来公共部門が担ってきたものを民間へと移し、「小さな政府」を作ると言う新自由主義のあり方はまさに九龍城砦で行われていた事に他ならない。(何せ公的サービスなど何もないのだから)
 新自由主義は一見、規制緩和や政府部門の民営化等の手段によって民間経済を活性化させ国際競争力を上げる事を目標とし、「自由競争を正常に行う」ためにルールの強化と厳密な運用を行うことから小さくても強い政府を謳っているのでアナーキズムとは対極にあるように見えるが、なんのことはないこうした点ではやっていることはアナーキズムと全く同じなのである。
 そういえば近年、耐震強度偽装問題やプール排水口問題・シンドラーエレベーター問題などインフラの不備にまつわる話題に事欠かないが、今後も新自由主義を進めていくならまだまだこうした事件は続くのだろう。

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August 15, 2006

違う名前で呼ばれているもの

 ラジオをつければいつでも耳に出来る英語と違って(正確には米語だろう。イギリス英語のアクセントを聞こうと結構無いものだ)、マイナーな他の外国語でリスニングの機会を増やそうとするとなかなかいい素材がないものだ。
 それでも最近は良くしたものでロシア語のような結構マイナーな言語でもインターネットを探すとポッドキャスト番組が見つかるようになってきた。その中でこの前、秋葉いつき嬢番組を見つけて聞いてみたのだが生まれて初めてある程度内容が聞き取れるのに驚いた。なぜならこれまでは簡単な挨拶文などは別として、たいして難しい内容ではないはずの分でも知っている単語を拾うのが精一杯だったからである。ようやくこれまでの学習の成果が上がったのかと思って、試しに今度はNHKの海外向け外国語ニュース番組「ラジオ日本」のロシア語放送を聞いてみたのだが、今度は殆ど判らない。こちらは題材がニュースとはいえ、その国の言葉が母国語でないリスナーの為に比較的平易な文にしてあると言われているのにである。
 どうしてこんな事になったのか最初は判らなかったのだが、思うにこれは知っている内容や単語が多いかの違いによるものなのだろう。いつき嬢の番組はお約束通り日本のアニメ・漫画・ゲームネタ満載で出てくる固有名詞は皆知っていて元々のネタを知っているのに対し、ニュースの多くは初めて聞く出来事に満ちている。知っていることや興味のあるジャンルから外国語は入れと言われているが、まさにそれを実感する出来事だった。

 ところでこのルールにも例外がある。それが私の好きなジャンルの旧ソ連の軍事・宇宙開発情報なのだ。と言うのも旧ソ連時代には軍事情報はもちろん宇宙開発ニュースに関しても多くは秘密のベールに覆われていた関係で、私たちに馴染みのある名称の多くは西側がつけたコードネームだからである。当然、向こうでは本来の名前で呼ばれているわけで、馴染みのある名前を手がかりにしようにもそんなものはどこにも見つからない。
それでもロシア語はまだましだろう。キリスト教国とイスラム諸国の対立のせいかは知らないが、これがイスラム圏となるとこちらで誰もが使っているピラミッドやモスクと言った名称ばかりか向こうの日常的な物の名称ですら欧米圏とは違う名前なのである。いやこの言い方はフェアではないかも知れない。向こうの人に言わせれば欧米圏の人間が勝手に違う名前で呼んでいるからだ。

 なにげない固有名詞でも文化圏が変われば違った名称があるのである。

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August 12, 2006

注文していたマットレスが届く

 買う買うといっていたマットレスをようやく注文した。前回、キングスダウンのマットレスについて延々と書いといて何だが実際に購入したのは日本ベットの「シルキーポケット」と言う製品である。正直なところちょっと横になった感触はキングスダウンも捨てがたかったのだが、これにした理由はいくつかある。それは日本のホテルの多くで使われているとか、今の皇太子殿下も使われている(なんでも国民の税金を使われているからと最上位クラスのシルキーポケットではなく、ノーマルタイプのビーズポケットを使われているそうだ)からというのもあるが、なんと言っても重量とサイズがこのクラスでは一番小降りだったからである。
 マットレスのサイズは共通化しているのにどこが小降りなのかと言われるかも知れないが、実は同じシングルでもマットレスという奴は高級になれば成る程厚さが増してくる。たとえば日本ベットでも一番安いものは厚さが20cmであるのに対し、最上クラスのシルキーポケットでは25cmもの厚さがある。海外メーカーになるとさらに顕著で、キングスダウンの中にはなんと36cmもの厚さのものさえあるほどだ(ちなみにアメリカの高級マットレスメーカーシーリーの製品の中にはさらに大きく厚いものもあるらしい)。当然このくらいになると日本の普通のベットではマットレスがレールやヘッドボードから飛び出してしまうことになる。ベットの乗り降りも大変だ。
 そんなこともあって国産メーカーなら多少は薄手だろうと思っていれたのだが、ごらんのようにヘットボードいっぱいになってしまった。
Mattress_side
 あと余談だがマットレスを買うときは値段の他にも納品と古いマットレスの処分についても忘れないように気をつけよう。昔インテリアの仕事をしていた教訓を生かし、今回は古いマットレスと梱包剤の処分も販売店にやってもらった。
 ところで肝心の寝心地だがこれはまだ寝てないので分からない。後日、ここに付け加える形で報告したい。

8/13追記:寝てみた感想だが劇的に寝心地が良いとかそういったのは無かったものの、いかに前のマットレスが駄目になっているかだけはよく分かった。それと同じスプリングマットレスと言ってもポケットコイルを使ったものとボンネルコイルを使ったものとでは全く別物といって良いほど感触が違っているのに驚いた。感覚的なものだがこの違いはスプリングマットレスと他のマットレス(低反発・高反発マットレスやウォーターベット)との違い以上に大きいのでは無いだろうか。
 どう違うかというとボンネルコイルを使ったマットレスがいかにもスプリングが中に入っている感触であるのに対し、ポケットコイルでは意外にもスプリングの感触が無いことだ。感触的にはむしろ低反発・高反発マットレスやウォーターベットに近いと思う。ポケットコイルのスプリングは反発力を出すためのものではなく、体の凸凹にマットレスをフィットさせるものだと言うが、まさにそれが実感できる寝心地であった。ただしそれが誰にも快適なのかどうかは分からない。

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August 11, 2006

玉乗りするわんこ

Dog_on_boll1

Dog_on_boll2

Dog_on_boll3

 久しぶりにスケボーに乗るなどいろんな芸を見せてくれたわんこに合うことが出来た。
 なんと今回は玉乗りである。相変わらず暗い中で上手く撮れたカットが無くて申し訳ないのだが、ちゃんと彼(彼女か?)はボールに乗って見せてくれた。どうやらこの犬は駅前の人気者らしく、以前は交番のお巡りさんがにこやかに飼い主の方と話しているのを見たし、今回も近所の学生らしい若いカップルが芸を披露した後のわんこと遊びながら飼い主の人と話していた。

それにしてもその芸達者ぶりには感心してしまう。どうやら彼には他にもまだレパートリーがありそうだ。

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August 10, 2006

最近買った雑誌のメモ

 今週のNewsweek(8・16/23号)は「海外で暮らす」と「中東情勢」に関する内容に釣られて買ってみた。
意外だったのはどうせ元はアメリカの雑誌だしイスラエルよりの記事だろうと思っていたのが、予想に反してイスラエルにも厳しい記事が多かったことである。もちろんだからといってアラブよりという訳ではなく、極力公正に書こうと言う姿勢があるのが好ましい。これに比べたら日本のメディアや一部の政治系Blogなどはイスラエル・アメリカべったりと批判されても仕方がないと言えるのではないだろうか。記事の中ではイラン問題にも触れており、ヒズボラ=イラン黒幕説を牽制しているのも興味深い。(やや陰謀論めくがアメリカがヒズボラ=イラン黒幕説にかこつけてイランに軍事力も含めた圧力をかけようとしていると言う分析は多くの記事やBlogで指摘されている)
 なおもう一つの特集の「海外で暮らす」の方は、各国で暮らす日本人のレポートと言う内容で、つまらなくはないがありきたりな内容だった。ちょっと面白かったのは定番の欧米圏ではなくアジア諸国が対象だったことぐらいだろうか。ただカザフスタン共和国が取り上げられていたのは面白かった。

 もう一冊はNHK教育テレビでやっている「知るを楽しむ 歴史に好奇心」のテキストである。テキストと言っても立派な内容で(180P以上ある)それだけでも下手な文庫よりも充実した内容だ。今月の特集は「江戸時代・夏の一日」と言う江戸時代の夏の過ごし方の特集と「黄金島・ジパング」と言う日本の金採掘や経済システムの特集でどちらもとても面白い。最初の特集も単に当時の風俗ばかりでなく、古民家の暑さを防ぐ建築のしくみや、日本に初めてラムネやアイスクリームがやってきた話などエピソード満開で、テキストを読んだだけで果たしてこれだけの内容が全部番組で紹介しきれるのか心配になってしまうくらいなのだ。
 後半の金の日本史の話も、具体的な金採掘の歴史や方法から各時代ごとの貨幣経済の仕組みの変化、果ては江戸時代末期に外国と交易が始まると日本の金-銀レートの違いに目をつけた外国に徹底的に金を買いまくられてしまう話など、今と変わらない経済戦争の有様が書かれていて興味深い。

 こうしたものを見るたびになんやかんや言われてもNHKにはがんばってもらいたいと思うのである。

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August 09, 2006

一日を淡々と記録する

 たまには何の変哲もないこの前の休日のログを取ってみることにした。毎日同じような生活をしているつもりでも何年か経つと生活習慣が変わっているかもしれないし、そのときに昔どんな生活をしていたのか記録があった方がいいと思ったからである。
 そう思って昔の生活を思い出してみると確かにどんな生活をしていたのか自分でも思い出せない。それも学生時代ならともかく、数年前の生活さえおぼろげなのだ。もちろん箇々の出来事などは覚えているのだが、何でもない日常はいったいどう過ごしていたのだろう。特にゲームの仕事をしながら雑誌の連載をしていた頃などは今より遙かに忙しい筈で、どうやって時間を捻出していたのか我ながら不思議でならないのだ。もしあのころきちんと記録を取っていたら、今でも有効な時間の利用方法があったに違いないのに残念だ。
(と言うのは建前で実は単に吾妻ひでおの「うつうつひでお日記」の影響をうけただけである。)

 休日の朝は遅い、特に今日は深夜まで自宅で仕事をしていた関係でなおさら朝は遅かった。とは言っても最近は年なのだろうか、昔よりも明らかに早く目が覚めるようになっている。遅い朝食を食べ(ちなみに朝食は常にパン+コーヒー、これは十年以上変わらない)軽い体操をしたり、シャワーを浴びたり、洗濯をしたりしているとあっという間に昼過ぎになってしまう。ちなみにこの間にロボットに掃除をさせている(便利だ)。
 この後すぐに生産的な事をすれば良いのだろうが、大抵はネットにつないだり、本を読み始めたりして時間を無駄に過ごしてしまうことが多いのだが、案の定今回もメールチェックだけの筈がネットに時間を取られてしまった。今日は休み明けが〆切の仕事を抱えているので世間では休日でも休んでいる訳にはいかないのである。まあこれもフリーランスの宿命だろう。
 だが昼に冷麺を食べた後にビールなんぞ飲んでしまい、さらに時間を無駄に過ごしてしまった。とは言え今日は昼は34度まで気温が上がるというのでクーラーの無い我が家ではどちらにせよ昼はそれほど仕事にならなかっただろう(クーラー嫌いと古い家のアンペア数の少なさ+出先で仕事をする比率が多いため、毎年クーラーを買いそびれているのだ)。
 この後、喫茶店にノートパソコンを持って行って仕事をするのだが今度は逆にエアコンが効きすぎるのには参ってしまった。こうした店では客が長居しないようにエアコンを強めに入れるのは定石だがそれにしても強すぎる。それでもこちらも仕事がかかっているので日が落ちるまで長居してしまった。きっとお店にとっては迷惑な客だったに違いない。それでもこの店は場所柄なのかそれとも夏休みシーズンのせいなのか他にも結構、勉強したり仕事をしている人たちが沢山いた。しかも私の他にもノートパソコンを持ち込んでいる猛者がいるのには驚いた。成る程、これじゃあエアコンを強くするわけである。
 それからちょっと実家に立ち寄ったついでに夕食をご馳走になり、再び喫茶店で仕事の続きである。とは言えバッテリーの持ちがもうあまり無いので、ほどほどで切り上げていくつかの食材を買って帰宅した。わざわざ出先で食材を買ったのは、食べ物に変なこだわりがあるせいと言われればそれまでだが、近所では手に入らないものが多いからだ。今回はミネラルウォーター低温殺菌牛乳がそれにあたる。
 帰宅後は洗濯物を取り込んだりごたごたした家事を退治したら、後はひたすら仕事である。この日も一日の終わりのビールを楽しみにもう一働きするのだった。

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August 06, 2006

もう一つのニュースソース

 ネットで政治・経済ネタの床屋談義が好きだということもあってその手のページを時々覗いているのだが、やはりどこでも見かけるのはどこかで聞いたような話のコピペネタと陰謀論が多いようだ。そんな中で普通の新聞などに載ってない精度が高そうな情報をどうやって見つけるのかについて自分なりの方法を書いてみたい。
 一つ目は良く言われている事だが、外国のメディアを見ることである。と言っても私も外国語は苦手なので言うほど実践しているわけではないのだが、それでも最近は良くしたものでgoogleでも自動翻訳がついてるし、思った以上に日本語版の記事を出している外国メディアは多いのである。(更新頻度が低いところが多いのが玉に瑕だが)
 どうせ英語系メディアは知られているだろうし、せっかくだからちょっと変わったところを紹介してみると、
アルジャジーラ
イラン国営ラジオ放送
ノーボスチ・ロシア通信社
なども日本語の記事を配信している。これらは西側メディアから見るとバイアスがかかっているように見えるかもしれないが、なかなかどうして結構自国政府に対して批判的な記事や鋭い分析もなされているのだ。特にアルジャジーラは「アルジャジーラ 報道の戦争すべてを敵に回したテレビ局の果てしなき闘い」と言う本で書かれているように実はイスラム諸国のプロパガンダ放送などではなく、逆にあらゆるタブーを恐れないその報道姿勢から放送を阻止するため、リビアに電気の送電を止められたりアメリカに支局にミサイルを撃ち込まれたりしているくらいなのだ。「われわれアルジャジーラは、アラブの視聴者に対して、いかなる議論においても、対立する双方の主張を提示する義務があるものと考える。(略)どちらの主張を支持するかは、視聴者が決めることだ。」と言う言葉がその内容を一番表している。
またノーボスチ・ロシア通信社もソビエト時代は完全な西側向けプロパガンダ報道機関だったが、現在では完全に民営化されていると言う記述が佐藤優氏の「自壊する帝国」の中にあるように、結構政府批判的な記事があって興味深い。
 よく政治系Blogなどを見ると一見鋭い分析をしているようで実は日本で未紹介の英語ニュースを引っ張っているだけのページがよくあるが、どうせならこうしたニュースも引いてみた方が視野を広げる為にもいいのではないのだろうか。

 さて一つ目の話が思ったよりも長くなってしまったが、もう一つのソースは経済ニュースから見てみることだ。経済ニュースと言うといかにも堅く退屈な感じがするかも知れないが、意外にも最新の政治ニュースそれもうわさ話レベルが真っ先に紹介されるのがこのジャンルなのである。それでも経済記事は面倒だというのであれば、私のお薦めはいくつかの経済系Blogである。この手のジャンルはまさに玉石混合だが、以下に上げるBlogは比較的信用できるのでは無いかと思っている。
中年金融マン・ぐっちーさんの金持ちまっしぐら
べたべたなタイトルだが内容は凄いものがある。ときどき普通のニュースでは全く分からないインサイダーネタややくざが絡んだ事件の解説などもあるのがありがたい。
いちカイにヤリ 投資立国(ロシア株、インド株、中国株、ブラジル株、ADR、BRICs)
こちらは主に海外ネタ。たまに書かれるウォール街の噂話が面白い。

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アメリカのレバノン情勢への取り組みがよく分からない

 レバノンへのイスラエルの攻撃で米仏はようやく「敵対行為の全面停止」を求める国連安全保障理事会の決議案について合意したらしい。合意の背景にはレバノン侵攻に伴うオイル価格の上昇でアメリカ国内の広範な中間層の反対が高まっており、次回の中間選挙で悪影響がある為だとABC、CNN、PBS等では報道されているが本当だろうか?
 逆に8月5日のCNNでは以下のような報道もなされている。

米国民68%がイスラエルに同情、ヒズボラ6%

アトランタ(CNN) イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラの交戦で、米国民の68%がイスラエルに同情、ヒズボラは6%だったことが最新世論調査で4日分かった。どちらにも同情しないが11%、分からないが11%だった。
今回の交戦は、ヒズボラによるイスラエル兵拉致がきっかけとなったが、米国民の51%がイスラエル軍の軍事的報復は概ね正しいと回答。32%は行き過ぎと考えていた。
イスラエルが今後、取るべき対応については、46%がヒズボラの攻撃能力を削ぐまで軍事行動を継続すべきとし、44%が即時停戦に応じるべきだと答えていた。
2006.08.05
Web posted at: 14:59 JST - CNN

 この記事を見る限りはアメリカ国内の世論は全く逆の事を言っている事になるが、実体はどうなのだろう。先の大統領選挙でもそうだったがアメリカの報道は半分プロパガンダ化しているのか国内で対立する意見がある場合、全く正反対のアンケート結果や記事が大量に出されるので、外から見ていると何がなんだか分からない。
それにしてもアメリカ国外からだと分からないのは、これだけイスラエルの攻撃に批判が高まっているにもかかわらず相変わらずアメリカ国内ではイスラエル擁護の意見が大きいことである。イスラエルはアメリカと協力関係にあるとはいえ、日本のように基地や軍事費を負担しているわけでもなく、経済的には度重なる軍事活動で恒常的な財政赤字状態にあるイスラエル経済をアメリカが支えているのが実情だ。アメリカ国内ではユダヤ人は少数派とは言えメディアや経済界の主要なポジションを占めている事から、アメリカ国内では巨大な影響力を持っているとは言え果たしてそれだけでイスラエル支持が高まるものなのだろうか。

 ちなみに現時点でレバノンの死者は1000人を超え、自国避難民は90万人を超えていると言われているなか、イスラエルは赤十字や国連に対してまで攻撃(誤爆と言っているが)を広げている。

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August 05, 2006

ラムネ

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 浅草はローカルフードが充実している街らしく、ときどきコンビニでさえ他では見ることも出来ない飲み物や食べ物が置いてあることがあるのだが、この前ラムネが置いてあったので懐かしさに駆られて買ってしまった。ラムネなど飲むのは何十年ぶりだろうか、お祭りなんかで屋台を見れば結構売っているのを見かけはするものの、日常の生活空間で置いてあるところはそんなにないせいもあってすっかりご無沙汰になっていた。
 久しぶりに飲んで面白かったのは、最近のラムネはあの栓になっているビー玉を開けるための器具がセットになっているところだ。子供の頃はこんなもの付いてなかったものだけど、あのころはどうやって開けてたんだっけ?
 味は本当に炭酸水にブドウ糖の甘みとわずかなレモン風味が付いただけのシンプルなものだったが、懐かしさのせいか意外に美味しく感じられた。

関連Link:日本清涼飲料協同組合連合会の中のラムネのコーナー。誰もが疑問に思っているビー玉の栓の閉め方などが書かれている。

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August 04, 2006

情報戦の戦場と化したネットとメディア

 昔からそうだと言ってしまえばそれまでだが、最近ますますネットとメディアはニュースなどを伝えるよりはプロパガンダを行うための舞台と化しているように思えてならない。
 ちょっと前に読売が1面トップで報じた海上自衛隊の1等海曹による海自内部資料持ち出し事件も、一時期は共同通信に最重要機密である潜水艦の音紋に関する情報が含まれていたと報じ大問題になっていたが、結局持ち出されたのは遙かに機密度の低い艦船識別参考資料(要は船のシルエットから船種を判別するための資料)に過ぎなかったようで、現在再度検索すると記事が消されているのかほとんどHitしなかった。この前の昭和天皇メモ騒動ではないが最近はこうした出所不明な大スクープが多すぎる。今回は誰がどんな意図で流したのだろうか。(一部では大物スパイ事件摘発につなげたい公安が流したという説もある)
 そういえばエンターティメントでも松浦さんのBlogによるとYahoo!ムービーの映画評で「ゲド戦記」の評価が公開に合わせて急に五つ星評価が増えたそうだ。
 もはや古典になりつつある岡田斗司夫の「ぼくたちの洗脳社会」のなかでこれからの社会ではだれもが情報発信できるようになり、だれもが自分の主張を広めるいわゆる洗脳者になりうるし、また被洗脳者になる社会になると書いていたが、今はまさに企業や政府も含めてその戦いを繰り広げているのだろう。

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August 03, 2006

ロールスロイスのタクシー

Rolls_royce_taxi
 浅草で偶然見かけたロールスロイスのタクシー。
こんな時に限って、カメラを持ってなかったのでやむなく携帯のカメラで撮影した。それにしてもこれも料金は普通のタクシーと同じなのだろうか。もしそうなら一度乗ってみたいものである。

8/23追記:コメント欄の指摘によるとロールスロイスではなく光岡自動車のGalue-IIであるらしい。

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August 01, 2006

民間委託される偵察衛星

 ITproの記事によると、アメリカの偵察衛星KH-12は新規の打ち上げが滞っており、耐用年数を過ぎた状況で運営されているという。この背景には大幅なダンピング競争になってしまい、受注したものの実際には赤字になって困っているBoeing社の事情と、膨大な経費がかかる偵察衛星を運用する予算の捻出が難しくなったペンタゴンの事情によるものらしい。そのせいもあるのだろう、今ではアメリカは偵察衛星の主力を軍から民間に委託しつつあるようだ。実際、最新の商業画像衛星「ジオアイ」では解像度41cmのカメラを持ち、予算の半分をアメリカ国家地球空間情報局(National Geospatial-Intelligence Agency:NGA)が出資する代わりに、優先的に使用する権利を持っている。このような軍の民間委託はGPSなどではもはや普通になっているが、今後はこうした分野にも広がっていくのだろう。

 また、このやり方は政府(軍)にとってもメリットが多くある。まず運用するためのコストを全部負担する必要がなくなるのは当然として、商用サービスを謳うことで批判を浴びにくくなる上にスポンサーを集めやすくなるという利点もある。特に後者は日本で仮に同じ事を行うとしたら大きなメリットになるだろう。気になるセキュリティに関しても今のように衛星写真が簡単に手に入り、アマチュア天文家によって多くの衛星の軌道が解明されている現代では、最初からオープンにしてしまっても失うものは殆ど無い。それなら逆に本当に秘密にしたい画像だけを巧妙に修正して、他の画像と共に公開してしまった方が傍目にはオープンにしているように見えるから批判も浴びにくいし、場所が不明な軍事施設であればあまりにも公開されている画像が多すぎて虱潰しに探そうにも膨大な手間がかかるのでかえって探しづらくなるわけだ。

 そんな訳で偵察衛星の打ち上げは冷戦終了後から減少しているものの、商業画像衛星を打ち上げる国はむしろ増大しつつある。2006年11月にはイスラエルもイランの核施設監視を主目的とした「エロスB」をイスラエル企業「イメージサット」社に依託し「商業地球観測衛星」として打ち上げている。

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