気になる展覧会のメモ
神宮前、Paul Smith SPACEで9/24まで行われているフレデリック・ショバン氏の写真展をチェックする。リトアニア、ウクライナ、ロシア、ベラルーシ、グルジアなどで主に1970年代に建てられたまるでSF映画に出てきそうな建築の写真展と言うまさに自分の為に行われているような展覧会なのでこれは見に行かなくてならないだろう。
もともと旧ソビエトでは大きいことは良いことだと言う価値観と、日常生活に直接役に立ちそうもない分野に限って高度な技術を使うという伝統によって(ほめ言葉です)宇宙開発から兵器まで素晴らしい成果を上げてきたが、こと建築も例外ではない。スターリン時代には共産主義の栄光をたたえると言う目的で高さ495mにもおよぶソビエト大宮殿を建てようとしたり(結局完成しなかった)、まだチタニウム加工技術もろくすっぽ無かった時代に100mを超える総チタン製のモニュメントを作ったりする国なので国内にはこの手の建物があちこちにあるのだ。
写真はウクライナ共和国のヤルタにある休暇センター。そのあまりにぶっ飛んだデザインに偵察衛星からこれを見たアメリカでは新たな宇宙基地が出来たと思って非常に恐れたという(笑)。
関連Link:フレデリック・ショバン:ソビエトSFスタイル
展覧会の紹介記事。
9/18追記:見に行った感想だがちょっと期待はずれ。写真自体は悪くないのだが想像以上に規模が小さく、それだけを目的に行くとがっかりする事になるだろう。それとドキュメントがほとんど無いのも問題だ。キュレーターの人はぜひロシア建築案内などを読んで勉強して欲しい。
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