外国語学習者は何人いるのか
マイナーな言語を学習していると必ず聞かれる質問に「なぜ○○語を学ぼうと思ったの?」と言うのがある。わたしなんぞロシア語をやっているからそれこそ腐るほど聞かれたものだが、そんなにロシア語はマイナーな言語になってしまったのだろうか?
そう思っていろんな国の言語の学習者を調べてみたのだが、分かったのは英語だけが一人勝ちしていると言うことだ。以下の数字はNHKラジオ講座の発行部数の数値である(参照:日本のメディア)が、英語のテキストの発行部数が突出しているのがよく分かる。
英語 200万部以上(英語講座は様々な種類があるのでその合計から類推した)
中国語 14万部
ハングル 10万部(ほぼ売り切れ状態の模様:予想通り読者層はおばさんが多い:参照)
ドイツ語 10万部(実質売り上げは3万部か?:参照)
フランス語 10万部(読者層は女性が中心)
スペイン語 9万部
イタリア語 9万部
ロシア語 4万部(意外に高年齢層が多い)
対照的にロシア語学習者はきわめて少ない事もよく分かる。事実、ロシア語学習者は年々減少を続けており、NHKテレビのロシア語講座の放送時間も削減されてしまった。
それにしても驚くのは英語以外の言語学習者の少なさである。実際の話者=購読者数ではないとはいえ、一番多い中国語ですら14万部しか刷られていないというから驚きである。たしかに周りを見渡しても英語以外の言語は大学の第二階国語で選択したものの今では全く分からないと言う人が大半で、かたことでも話せる人すらいないのが実情だ。こうして見ると国際化と言われつつも実はアメリカ化に過ぎないのがこの国の実情なのかも知れない。
関連Link:壊れる前に…:外国語学習者の数
米国の外国語学習者数の考察
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