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December 29, 2006

警察の職質について思う

 元公安委員長の白川勝彦氏がまた渋谷で職質にあったらしい。前回は職質の際の警官のあまりの横暴ぶりに痛快な反撃を食らわした氏を絶賛する意見があいついだのだが、今回は氏の口ぶり「私は元公安委員長をやったものだが…」と言う台詞につられてか、それとも警官の職質があまりに日常的なものになってしまったからか、前回ほど賛同する意見が見られない。だが本来、警察の職質に答える義務はどこにもないはずなのにいつから「義務」になってしまったのだろう。それと気になるのは氏の容貌を見て(Blogに写真が載っている)「怪しそうだから仕方がない」と言う意見が多いことである。
 だが怪しそうなだけで身体検査(職質ではたいてい所持品をチェックするために身体検査をさせられる)をされたり、果てはしょっ引かれてはたまらない。事実、2chでたったスレッドでは犬の散歩中に溺死体を見つけた人が危うく犯人に仕立て上げられそうになったと言う事件すらあるそうだ。また、子供が落とし物をしたので声を掛けて渡そうとしたら子供に走って逃げられて不審者にされそうになったと言うはなしもあるが、これは以前新聞にも載っていたので知っている人も多いだろう。
 またこうした風潮は一見、警察の活動を助けて治安維持に役に立つように見えるかも知れないが、実は多くの人に不振な事や人を見ても関わり合いにならないでおこうと言う気持ちを持たせるだけで、かえって治安維持の面からもマイナスになってしまうと言う問題の原因にもなっている。

 むしろ警察は職質の数を競わせるようなやり方は止めてもっと一般市民の協力を得られるような手法を考えるべきだし、我々もこうした問題にもっと神経質になるべきではないだろうか。

 ところで話は少し変わるが、職質の質を高める方法として私は昔から一つのアイディアを持っている。それは今回の白川氏に対する職質のように、警察の偉い人たちに怪しげな格好をさせ、自ら職質の対象者となって現場を視察させるというものだ。まるで冗談のように聞こえるかも知れないが実はこの手法はディズニーランドで行われている方法でかなりの効果をあげている。なにせスタッフにしてみればいつ偉いさんがチェックしてるか片時も油断できないのだからそれは気合いも入るだろう。笑っちゃうのは上司の秘密の検査方法として「着ぐるみを着て現場を回る」というのすらあるという。ぜひ警察もこうした点を見習って欲しいものである。

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