中国のスペースウオッチ
自力で有人宇宙飛行を成し遂げた国はまだロシア(旧ソ連)、米国、中国の3国しかないが、当然ながらこの3国は自分の国の宇宙飛行士に自国の時計を持たそうとしたのは言うまでもない。しかし現実にはよく知られているようにスペースウオッチといえばオメガスピードマスターの独擅場になっている。
だが意外なことにスピードマスターがスペースウオッチの代名詞になったのは、宇宙開発が進んでからしばらく経ってのことだった。なぜならそれまでは過酷な環境とはいえ、時計は宇宙飛行士とともに与圧された宇宙船コクピットでのみ使われていたからである。それまではアメリカもソ連も様々な時計を使っていた時期があったのだ。
さて前置きが長くなったが、中国はスペースウオッチにおいても独自開発を目指しているらしい。写真は中国初の有人宇宙船「神舟5号」のミッションで使われた「飛亜達(FIYTA)」の724型時計。なんでも耐震性、対磁、対衝撃性能に優れており、限定10個のプレミア製品だそうだ。さらに中国通信社の記事によればこの後の「神舟6号」のミッションではスピードマスターと同じように宇宙空間で剥き出しで使用できる本格的なスペースウオッチを新規開発するという。すでに向こうのWebページではいくつかの改良型も発表されているようだ。
はたしてスペースウオッチにおいても中国は独自技術をアピールできるのであろうか。



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