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January 26, 2007

暗礁にのりあげそうなGalileoと順調に進むGlonass

 以前もGPSの対抗システムであるGlonassとGalileoについて書いたが、最近の情報によると当初の予想に反してGalileoの前には黒雲が立ちこめているようだ。

金と政治のブラックホール」になるGalileo計画

1年あまり前、欧州宇宙機関(ESA)は衛星ナビゲーションシステム「Galileo」の初の衛星を打ち上げた。米国のGPSを補完し、航空宇宙・衛星業界のビジネスを構築することを目指し、数十億ユーロをかけた欧州の取り組みだ。
 だが今日、この計画は金銭的・政治的なブラックホールになりつつあるようだ。コストはふくらみ、どの国に本部を置くかをめぐる論争が起き、そして最大の支持者は、どうやって利益を出せばいいのか分からないと認めている。
 米軍が冷戦中に開発し、今も空軍が運用するGPSとは違って、Galileoは複数の民間の企業や政府機関が構築、運用する。Galileoの支持者らは、このため同システムは防衛上の緊急時にもシャットダウンされず、より信頼性が高くなると主張していた。米軍は1983年にGPSを民生利用に開放して以来、信号を遮断したことはない。
 だがこうした約束にもかかわらず、Galileoには問題が山積みだ。2005年12月に1基の衛星が打ち上げられただけで、2基目は最終テスト時のショートが原因で、2006年秋という当初の予定に間に合わなかった。現時点では打ち上げは今年に予定されている。この失敗をよそに、EUは2010年末までには30基すべてを軌道上に載せたいとしている。
(中略)
 Galileoシステムの推定開発コストは、1999年の当初の見積もり9億158万ユーロをはるかに超えて急増し、現時点では38億ユーロと予測されている。これは故障防止のためのセキュリティ強化、ソフトのアップグレード、人件費・マーケティング費用の上昇、Galileoの使用する周波数をチェックするために必要な追加のテスト衛星2基のためだとEU関係者は説明してきた。
 もう1つ問題がある。民間セクターが資金の大半を提供するという計画はガタガタで、Galileoの民間パートナーは今も、どうやってリターンを得られるかの明確な見通しが立たない中での投資に消極的だ。
ITmedia Newsより

 これに対し順調なのがロシアのGlonassである。一時はソ連崩壊とその後の経済的ごたごたで衛星を維持することが出来ずまともに稼働している衛星も8機まで減少したものの、その後のロシア経済の復興や2005年にインドとの間で結んだ合同事業などにより(インドとGLONASS-Kシリーズの開発費を共有し、衛星もインドから打ち上げるというもの)衛星は順調に復旧し今の時点で稼働している衛星は15機までに回復した。ロシアは現在、設計寿命7年以上のGlonass M衛星を開発し、ロシア全土をカバーできる18機の配置を目指している。
さらに現在、重量を50%以下に減少させたGLONASS-K衛星を2008年までに開発する計画で、これが実現すればより打ち上げコストが安く信頼性のきわめて高いSoyuz-Uロケットを使って打ち上げることが出来るので、打ち上げコストと回数は大幅に向上することになるだろう。これにより2009年までにはフルシステムの24機体制を目指している。
 なおGlonassは今年元旦から民間にも開放されている(筈である)。

前回の記事:もうひとつのGPS"GLONASS"

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