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January 18, 2007

日本で外国語を話すとどうなるか

tufuk[today's news from uk+]:アイルランド語でアイルランドを旅してみたら…を読んで日本だとどうなのだろうとふと思った。もちろんアイルランド語を話してみると言うのではなく、英語などの他の言語を話した場合の話である。と言っても私はネイティブに話せる外国語は無いし、かろうじて使える英語とロシア語にしても相当に怪しいものだからもちろん自分では試せない。なにか参考になるものは無いかと記憶をまさぐって、かつて一緒に働いたアメリカ人の同僚やアメリカ人の友人の事を思い出した。
 その時の経験から言うと、自分も含めて私たち日本人は相当に外見の見た目に影響を受けるのではないだろうか。もうちょっと具体的に言うと、外見が日本人に似てない限りはどんなに流ちょうに日本語を話しても「うさんくさい奴」もしくは「変な外人」と言う見方をし、かと言って外見が日本人に似ていると今度はなかなか外国語でのコミュニケーションを受け付けてもらえないと言うことである。そういえば友人のアメリカ人は奥さんが日系アメリカ人であったため、外に出るとたいていの人が奥さんを通訳として話そうとするのでとても困ったと言っていた。一人だと最初から英語で話してくれる公共機関の窓口でも、奥さんといるとなかなか英語での会話を受け付けてくれないと言うのである。
 しかしこれが英語以外の外国語だとちょっと事情が変わってくる。例えば中国語で話すとどうなるかという典型的な例が新書「中国語はおもしろい」に載っていたのでその部分を抜粋しよう。

もう一つは、私が中国語を話していると、「ずいぶん日本語が上手なんですね」とほめてくる日本人が珍しくないのである。「中国語が」ではなく「日本語が」。自慢するわけじゃないが、親の代から東京生まれの東京育ち、標準語がなまっているとしたら東京訛りの私である。それなのに、在広州日本国総領事館の職員も原宿の日本料理屋のウエイター口を揃えて「日本語が上手ですね」ときたもんだ。それはつまり「中国人にしては」という意味だろう。どうして当たり前に日本語を話している日本人をつかまえて中国人と間違えるのか。中国語を話したくらいで。しかも総領事館ではパスポートまでかざしていたというのに。

 このようにアジア系の言語を話すと今度は日本人であっても今度はなかなか日本人と認めてくれなくなるらしい。ここらへんの対応は言語がコミュニケーションの手段であるアメリカや中国などの他民族国家と、アイデンティティの要になっている日本などの単一国家(注)との違いが現れているみたいで面白い。
 さて最後にロシア語の場合どうなのかについて私の少ない経験を書いてみたい。結論から言ってしまえば、多くの日本人にとっては白人系の人が話す言葉は全て英語だと思っているようである。昔見たマンガ「意地悪ばあさん」のエピソードでアポロ月着陸を祝ってばあさんがロシア人相手に、英語で"Happy"とまくし立てて怒らせると言う話があるが今でもそれはあまり変わってないのではないかと思う。

注:正確には日本はアイヌなどの少数民族がいる非単一民族国家である。

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