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February 22, 2007

歩兵用レーザー兵器を考察する

 Wikipediaに依ると最近は歩兵用レーザー銃と言うのはあまり現実的ではないらしい。そのせいだろうか近頃のアニメやSFでは近未来の話でも今と大差ない銃を使っている話が多いようだ。だが歩兵用レーザー銃の開発があきらめられた訳ではない。アメリカでは長年、STAVATTI社が中心となって歩兵用レーザー銃の研究を続けている。少し前には電球を割ると言うプロモーション画像が公開されたこともあるが、今では出力は2Kwに達し多少は実現に近づいているようだ。
 とはいえこのレーザー銃、最近のニュースは殆ど聞かない上に動力源はポロニウム210(!)を使っているという代物で、実現までにはまだまだ多くのハードルを越えなくてはならないだろう。
 ところで、もし歩兵用レーザー兵器が実用化されるとすればどんな形態になるだろうか。レーザーは大気中では威力が減少する上に、装置の複雑さや価格から一般配備は難しい。しかし弾道補正の必要が無く、きわめて動作音が小さいと言う利点から考えると、最初に実用化されるのはスナイパーライフルになるのではないだろうか。難点は射程だが赤外線領域それも中赤外領域のレーザーを使用することで改善される上に、この波長域なら人間の目には見えないので尚更狙撃には向いてると言うことになる。しかも狙撃と言う目的から言えばなにも殺傷しなくても構わない。目つぶしでも十分効果的だと言う点を考えればレーザーライフルはすぐにでも実用化されそうである。
 そう、実は目つぶし用の兵器としてこうした兵器は既に研究されていた。それが実用化されなかったのは、こうした兵器がテロリストに渡った場合に余りにも危険だからという理由からだった。(こうした兵器が実用化されれば、要人警護は今よりもはるかに困難になるに違いない)
そのためこうした目つぶしを狙ったレーザー兵器は、特定通常兵器使用禁止条約(CCW)の議定書Ⅳ「失明をもたらすレーザー兵器に関する議定書」によって実用化される前に禁止される事になったのだ。だが殺傷を目的とするならこの条約には縛られない。近い将来にはレーザースナイパーライフルが実現する日が来ることだろう。

関連Link:8km先の対象を撃つ「レーザー・ライフル」
“WIRED”に掲載された開発中のレーザーライフルの記事。本文で取り上げたSTAVATTI社とは違う会社だが、レーザースナイパーライフルなどにも触れている。

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