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March 29, 2007

美しい国の福祉政策

 ときどき覗いている「新小児科医のつぶやき」さんの所で、今日報道された「療養病床、介護施設への転換促す・厚労省が支援拡充」と言う記事の分析が載っている。
新聞報道だと判りにくいが、端的に言えば「病院から在宅へ」のスローガンの元に療養病棟を老人保養施設に転換すると言うものだ。これによりここ5年で23万人が病院から追い出されることになるという。これだけでもとんでもないのだが、さらに恐ろしいことが書かれている。

厚生労働省のアメ対策の主目的は、療養病床の主たる転換先を「有料老人ホームや、高齢者専用の賃貸住宅経営」にしたいと考えるのが妥当かと考えます。なおかつ「利潤追求」を公式に認めるということですから、この「有料老人ホームや、高齢者専用の賃貸住宅経営」がどんな性質のものになるかは容易に想像がつきます。
療養病床を追い出された患者は、運が良ければ老健や特養に入れますが、それ以外の患者は金があれば「有料老人ホームや、高齢者専用の賃貸住宅経営」に入居し、金が無ければ在宅療法に向かわざるを得ません。介護地獄を避けられるのは金次第という事になります。じつに美しい国の福祉政策です。
そうそう在宅支援診療所ですが、私も医師ですから概要は知っています。あの内容の負担にどこまで開業医が耐えられるかは正直疑問です。何か象徴的な事件があれば雪崩を打って逃げ去ってもなんの不思議もありません。

(以下はコメント欄より、いくつか気になった部分を抜粋してみた)
前政権から引き続いての政策のキャッチコピーは「頑張った人の報われる社会」です。ここで「頑張った」とは努力したと同義語ではなく、成功した勝ち組人間の事のみを指します。つまり「頑張っても成功しなかった人には報われない社会」という事です。
老後も同じじゃないでしょうか、頑張って成功した勝ち組人間は高額の有料老人ホームで優雅に過ごせるのが「報われる」であり、成功しなかった人間は「報われない」辛苦の多い在宅医療を最低限のセーフティネットとして提供しますと考えれば理解しやすいです。
ここで現政権の新たなキャッチフレーズである「再チャレンジ」は高齢者には適用し難いですからね。

そうなると
 ・勝 ち 組・・・高給優良老人ホーム & 混合診療
 ・負け組上位・・・在宅医療 & 公的保険診療
 ・負け組下位・・・野垂れ死
てな構図でしょうか。野垂れ死にはひどいですから、窮民医療みたいな制度がセーフティ・ネットとして創設されると考えた方が現実的ですね。

詳しくはぜひ元のリンク先を見て欲しい。

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