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August 19, 2007

生存のためピンク街化する地方商店街

 はてなブックマークで見かけた「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」さんの「「町の本屋」の生き残りと大型書店増加傾向への疑問」のエントリーのコメント欄のやりとりや、三浦 展氏の「下流同盟」などで書かれていた事態はこれからますます地方商店街に広がっていくのではないだろうか。
 何が起きているかというと、ずばり地方商店街のピンク街化である。その具体例を「下流同盟」の第3章「ファスト風土し下流化する地方」から引用しそれを参考に解説してみよう。

構造改革特区第一号に認められた英語教育特区で有名な群馬県太田市には、北関東最大級のショッピングモールがある一方、長さ700mの駅前商店街が一大ピンク街になっている。年間100万円かかる学校に通う人間とセックスで稼ぐしかない人間の二極化。そこには、日本のファスト風土化と下流社会化が同時に進む将来の日本の縮図がある。

この太田市のピンク街が歌舞伎町などの他のピンク街と違っているのはその立地条件にある。駅前の大通りにあたかも自分達が街の中心のようにある点だ。ではなぜこんなシュールな光景が出来たのだろうか。
 その理由の一つは駅前に大型店が建設された事にある。これにより一部の商店主達はこれらと交渉し自分達もその中に店舗を構え生存を計り、残された店も自分の子供をそこで働かせることで奪われた客足分を大型店から補おうと試みた。そして客足が減った商店街は後継者が減ってさらに寂れていくことになった。そうした中、切羽詰まった店が風俗店に店舗を貸すと、それをきっかけに堰を切ったように多くの店舗が店を閉め、同じく飲食店や風俗店に店舗を貸し始めたという。元々、生活の基盤は大型店に移行していた上に周りの風俗店化で客足も遠のいたのが決定的な理由であった。
 当初は珍しい事例と思われた、商店街のピンク街化はしかもここだけにとどまらなかった。小田急線、本厚木駅周辺など多くの商店街が同じ流れに向かっているのである。

 そしてそれと同じ流れを、今度は「町の本屋さん」がたどっているらしい。その背景を先ほど紹介した「かたつむりは電子図書館の夢をみるか」さんのエントリー「町の本屋」の生き残りと大型書店増加傾向への疑問」のコメント欄から引用したい。

とおりすがり 『うちの近所の本屋さんには、殆ど雑誌か漫画しか置いてないですね。それもアダルト系メインで。 たぶん元からそういうお店だったわけではないんでしょうが、やはりメシ食っていこうとするとそうなっちゃうんですかね。』 (2007/08/19 00:00)
min2-fly 『アダルト系は・・・根強い需要がある上に、あればっかりは人の多い大手書店/大型書店で買いたいものではないですからね(汗)
ネット書店で買うにも下手に個人情報残ると恥ずかしい思いをしかねないし、生き残るにはいい手段なのかも知れません。実際、昔住んでた街でも、ほかはほとんどシャッター閉めてるアーケードで、アダルトメインの書店だけはしぶとく営業し続けたことありましたし。
ただまあ・・・営業する側としては複雑な気分になりそうですし、あんまり数が増えるとまた危険でしょうね・・・。

あ、でもコンビニにおけるアダルトな本は最近は規制が入ってることを考えると、コンビニとも競合しないしいい狙いどころではあるのかな、やっぱり・・・』 (2007/08/19 00:30)

以前も地方では娯楽がパチンコに席巻されている(というかそれしかない)話しを書いたが、書店や駅前店舗もまた確実に風俗街化が進んでいるようなのだ。しかし多くの地方商店街がシャッター街化している今、生き残るためにはそれしかないのもまた実情なのである。

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Comments

駅前書店が生活のためにアダルト書店になっていたのも少し昔の流れで、実際のところはAVなども含む郊外型のメガアダルトチェーン店舗が沢山あるので、もう駅前書店はピンク化はしていかないですよ。

理由:エロ本の部数は大変減っている。
ただ、エロ本側も定価がやや高でも成立してコストがいくらでも下げられる体質なので、しょぼく続いていくと思いますが。

シャッター街のそれは、地域柄非合法筋が強い街か否かだと思います。なぜなら今は風俗店は、今は風営法改正で、看板を出す店舗型のは本来作れないのです。案内所が多いのかな?

Posted by: 某 | August 20, 2007 at 01:55 PM

茨城県の南部のベッドタウンに住んでいるものですが、うちの方も一般書店の閉店と大型書店およびアダルト系書店の進出が顕著です。
数年前までは中規模の書店が近所(自宅から約2km以内)に三店ほどあったのですが、それらは全て潰れて、一つはネットカフェに、他の二つはアダルト系の書店に変わりました。そうした状況の一方で、同時期に大型の郊外型ショッピングモールが相次いで建設され、それに付随した大型書店が二つほど出来ています。

背景としては、散々指摘されていることでしょうが、やはりネット書店の台頭が大きいと思います。中規模以下の書店はやはり品揃えが悪く、殆ど欲しいものが売っていないし、ネット書店があればわざわざそこで取り寄せるまでもないから客足が遠のく。それに対応しうるのは結局大型店化とアダルト化しかない。そんな状況が家の近所をみると良く分かります。

Posted by: 郊外人 | August 21, 2007 at 10:42 AM

 情報ありがとうございます。はてなブックマークのコメントの方も興味深く読ませてもらっています。

Posted by: doku(fukuma) | August 22, 2007 at 01:02 AM

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