ウラジオストック・ハバロフスク旅行記2
前回、ようやく飛行機に乗るところまで書いたわけだが、実は書き忘れたことがある。
それは飛行機に乗る前の空港の待合室からすでに酒盛りが始まっていたことだ。佐藤優氏や米原万里氏が書いたようにロシア人の酒好きは有名だが、まさか本当に目撃するとは思わなかった。しかも面子はごく普通の紳士淑女でまるで水のように500mlのビールを飲んで談笑していた。だが、これはほんの序章に過ぎなかったのだ。飛行機が飛び始めると後ろの席がなんか妙にやかましいと思ったら、今度は別の面子が機内で提供されるワインを開けまくっているのである。頻繁に乾杯の挨拶が入るところなど、まさにロシア式の飲み方だから間違いない(ちなみにロシアでは、基本的に酒は手酌で勝手に飲まず、乾杯の合図とともにグラスを空けるのが正式な飲み方である)。
さすがにこれはロシア人にとっても度が過ぎたのだろう。スチュワーデスがこれは困った客だと言う表情をするのが見て取れた。ちなみにロシア人も欧米人らしく喜怒哀楽を割とストレートに表情に出すのだが、向こうの女性は美人で彫りが深い分、不機嫌な表情をされるとおっかない。そしてそれは後半何度も痛感させられることになるのである。
さて、飛行機は思ったよりも込んでいた。私は大柄なロシア人にはさまれてしまい、しかも一人は出発前まで携帯で大声で電話で話している奴で先行が危ぶまれたが、それは単なる杞憂だった。実は彼は見かけによらず親切で、後で機内食を食べるときに正しいロシア風パンの食べ方を教えてくれたのだ。
ちなみに正しいロシア風パンの食べ方とは、サラミやハム・チーズなどを上に載せたりはさんだりして食べると言うものである。
こうしてわずか1時間半ではあるが、様々なイベントを起こしつつ飛行機はウラジオストックに到着したのだった。
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