君はイヌクティトゥット語を知っているか
未知の文字を見るのが好きだ。子供の頃に暗号ごっこをやったり、謎の文字を作って遊んだりした人は結構いると思うが、私はこの年になってもその気が抜けず、今でも不思議な文字を見るとわくわくする。
そもそもロシア語をやり始めた理由の一つも、日本人には読み方が分からないキリル文字を使っていたというのがある(さすがにアラビア語はハードルが高すぎた)。
そんなわけで時々ウィキペディアの言語や文字の項目を見てにやにやしているのだが、その中でも一番面白いと思ったのがカナダのイヌイット達によって話されているイヌクティトゥット語である。何故この言語が面白いと思ったのかはまずその文字を見てもらうのが早いだろう。
ごらんの通り、とてもユニークな形状でしかもこれは今も3万人近い人々が使っている実在する言語なのだ。一見不思議な形をしている文字もルーツをたどると他の言語の影響を受けていたり、あるいは使われなくなってしまう中、この文字はとてもユニークなものだと言えるだろう。
参考Link:イヌクティトゥット語 - Wikipedia
ウィキペディアのイヌクティトゥット語の説明。これによると一見独自に生み出されたように見えるこれらの文字はクリー文字を基礎に、宣教師のジェームス・エヴァンスが考案したものだという。
2011/7/7追記:イヌクティトゥット語に関する文献も以前に比べるとだいぶ増えてきたので、いくつか興味深いページを紹介したい。
・FORVOのイヌクティトゥット語のページ:993,373 語の1,047,942 件の発音 が276の 言語で(日々増加中)と言うフレーズの参加型言語音声ライブラリ。イヌクティトゥット語やイデッシュ語など様々な珍しい言語のライブラリもある。
・Wikipediaイヌクティトゥット語版:驚いた事にいつの間にかWikipediaにイヌクティトゥット語版のページが出来ていた。ユニコード対応でマルチフォントを入れてないと表示できない様だが、それさえ行えばMacでもWinでもあの不思議な文字の画面を見ることが出来る。
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