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August 17, 2008

今の日本でパニックが起こるとどうなるか

 トイレットペーパー騒動を知っているだろうか。もう40代後半の人じゃないと判らないかも知れないが「トイレットペーパーが無くなる」と言う噂から日本中でトイレットペーパーが買い占められ、実際は生産は安定しており、騒動が起きた後はむしろ増産すらしていたのに、一時は本当にどこを探してもトイレットペーパーが手に入らないと言う状態になった事件である。
 今の人は信じられないかも知れないが、これはつい30年ちょっと前に起きた事実なのだ。ところでこれがトイレットペーパーなら単なる笑い話で済むかも知れないが、もしこれが食料や石油で起きたらどうだろう。実は今日読んだ「餓死迫る日本 」と言う本の中で、これと同じようなパニックがもし食料や石油で起きたらどうなるかリアルなシミュレーションが載っていた。それによるともし現在、食料や石油で同様なパニックが発生した場合豊富なストックがあり、十分な供給がなされたとしても数週間から数ヶ月は全く食料や石油が手に入らない事態になるという。ちょうど1973年に起きたトイレットペーパー騒動同様に、一時的な買い占めが供給量を遙かに上回ってしまうからだ。しかもたちが悪いのは、トイレットペーパーと違い石油や食料はわずかな欠乏でも生死に関わる問題だから深刻だ。しかも本にも書かれていたように、今はネットや携帯があるせいで一度こうしたパニックが起きてしまうと当時より遙かに速いスピードで広い範囲に拡大する。さらにこうした生活必需品のパニックは玉突き的に他の欠乏を招き、手に入らなくなるものの種類はどんどん拡大すると言うのである。確かに考えてみれば米が無くなればパンを、それすら無くなれば他の食べられる物を求めるし、買い出しの為にガソリンを入れ銀行からお金を下ろすのだから、これを皆が一斉にやれば大変な事になるのは当然だ。しかも手に入らなければ生死に関わるとなれば、手に入れることが出来なかった者は略奪に走るのも必然だろう。
 本のシミュレート結果では最終的に多くの餓死者が発生し、食料や石油(ガソリン)を求める人々によって店舗や倉庫・トラックなどが襲撃され、そのせいで流通が破綻してさらに品不足に陥ると言う負のループによって地獄絵図が発生する様が書かれている。恐ろしいのはこれが単なる空想ではなく、シミュレーションの結果だと言うことだろう。
 今や第二次関東大震災や新型インフルエンザ、マラッカ海峡やペルシャ湾の石油タンカーを狙った大規模テロなど、パニックを引き起こす原因には事欠かない。こうした事態が起きたとき、案外私たちはパニックによって殺されるのかも知れない。

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