ルミネによるベルク立ち退きの件とは全く関係ないが、テナント追い出し方法について書いてみる
先日取り上げたベルクの立ち退き騒動の話題を追っていると、人によってはヤクザなどを使った嫌がらせが行われるのではと心配している人もいるようだ。だがさすがにそれはないだろう。天下のJRグループの一員であるルミネがそんな手口を使うとは思えないし、何よりもっと楽な方法があるからだ。前回のテーマとは全く関係ないもののせっかく話題が出たことだしテナント追い出しに使われる手段に触れても悪くない。幸い建築業界からはもう足を洗ったので、以前私が実際に見聞きした方法をいくつか書いてみよう。
・近所で工事
追い出したいテナントの直ぐそばで大がかりな工事を行うというものだ。通常こうした改装工事はお店の営業の邪魔にならないように夜間、店が閉まっている時間にやるものだが、それをあえて向こうの営業時間にぶつけるのがポイントだ。またついでに相手の仕入れや客の出入りを邪魔するよう、なるべく邪魔になるように作業を進めるのも忘れてはならない。そして音は盛大に。もちろんテナント側は営業妨害として工事差し止めを請求できるが、審議をなるべく引き延ばすのは言うまでもない。
・インフラ停止
電気、ガス、水道、下水などの営業に欠かせないインフラを「点検」なり「老朽化」なりなんらかの口実を付けて止めてしまうと言うものだ。もちろん復旧工事は行うものの、なるべく復帰を長引かせて、さらに上の「近所で工事」状態にすると効果抜群である。
・故意の事故
上の階で水漏れが発生したり下水が詰まったりして「偶然」テナントに損害が発生し、営業できなくなるというものである。もちろん損害賠償は発生するが、上に書いたインフラ周りが「回復不能」と言うことになれば物理的に立ち退かざる得ない。お金をかけてもいいから確実にテナントを追い出したいときに使われる。
恐ろしい事にこうした手段は頻繁に使われることはないものの、確実に行われているものだ。しかも日本に限らず世界各所であるから恐ろしい。いやむしろ役人が腐敗した国やマフィアが仕切っている国などの工事ではごくありふれた事だったりするから困るのだ。本当は具体例も挙げておきたいところだが、さすがにそれはまずいのでここらへんで止めておこう。こうしたネタが本当にどこかで使われないことを祈っている。
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