サワークリームの話
ロシア料理を作る上でよく使う割には日本では入手困難なものの一つがサワークリーム(сметана)だ。もちろん日本でもちょっとしたスーパーに行けば売ってはいるのだが、ロシアのものとはちょっと違う。向こうのサワークリームはもっとこくがあってとろっとして粘りがあり、どちらかといえば日本のヨーグルトの方にまだ近い。
そんな訳でレシピ本では日本のプレーンヨーグルトと生クリーム(乳脂肪分40%以上がお勧め)を1:1で混ぜる方法を紹介しているが。私のお薦めは以下の作り方、一部材料が手に入りにくいものもあるが機会があったら試して欲しい。
・入手しやすいものでもっともお勧めなのは、市販されているサワークリームとプレーンヨーグルトを1:1で混ぜる方法だ。日本で売られているサワークリームはケーキなどの材料用を念頭に置いてるせいか乳脂肪分が多くて堅いものが多いので、それを生クリームのかわりにするわけだ。
こちらの方が上に書かれている方法より混ざりやすいし、味も向こうで食べたものに近いと思う。
・実は少し前に流行ったケフィアはサワークリームの親戚だ。ロシアの発酵乳製品の多くは日本の一般的な乳酸菌ではなくケフィアグレインと言う菌種が使われている。これで発酵させると独自のとろみがつくのである。ちなみに牛乳(他に山羊の乳など)を発酵させるとケフィア、生クリームを発酵させるとサワークリームになる。
・あまり売られてないがカスピ海ヨーグルトも食感的にはよく似ている。なんでもWikipediaによれば使われている菌種は違うそうだが、独自のとろみはそっくりだ。
なお下の2つは本物のサワークリームよりも乳脂肪分が少ないが、最近では本場ロシアでもヘルシーさを求めるために乳脂肪分カット(!)のサワークリームが売られているそうなので、かえって本場の味に近いのかも知れない。
参考:
・サワークリーム(Wikipedia)
・カスピ海ヨーグルト(Wikipedia)
・ケフィア(Wikipedia)
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