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May 21, 2009

クラウドソーシングとデザインの話

 先日ネットで話題になったLancersを始めとして、いよいよロゴデザインの分野でもクラウドソーシングが押し寄せてきたようだ。例えば“LOGO TOURNAMENT”と言うサイトではコンペ方式でそれこそ世界中のデザイナーがよってたかってロゴを作ってくれるものになっている。しかもクオリティーも悪くなく値段も(普通に発注するよりは)ずっと安いのだから、発注者側にとっては魅力的に見えるだろう。
こうした手法は既に写真・Webデザイン・翻訳などではかなりポピュラーになってきているが、ついにロゴにもやってきたかと言うのが正直な感想だ。恐らくこうした流れはとどまることなく、今後はパッケージデザインや映像にまで広がっていくのかも知れない。
 困るのは私のようなこうしたジャンルで仕事をしているデザイナーである。皮肉なことに私の多くの仕事(写真・Webデザイン)はちょうどこれらとバッティングする。そして遂にロゴデザインまでがクラウドソーシングの対象になってしまった訳だ。
 もちろんこうしたジャンルでもクラウドソーシングなど関係なく仕事をしているデザイナーは沢山いるし、私もその一人でありたいと思っている。一見簡単そうに見えるロゴデザインも、クラウドソーシングでは済まないいろんな調整や作業が必要だ。いくらコストが安くても外国に頼むと日本の印刷事情に合わなかったりする危険性があるし、デザインや色でさえ、いざロゴを使ってみると背景色や使われる環境のせいで、色やデザインを調整しなおす場合もある。そうした場合にはまだまだクラウドソーシングだけで済ますのは難しい。そうした事をきちんとアピールしてかつ、独自性や一定以上のクオリティーを出していくのがやはり王道なのだろう。
 とはいえ発注側からは値段と見た目以外は判りづらいし、独自性や一定以上のクオリティーを出すと言うのは言うほど簡単なことではない。とは言え(クラウドソーシングに向かう)この流れは戻らない。いよいよ製造業だけでなく私のようなデザイナーも全世界相手に戦う覚悟を決めるしかないのだろう。

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