消された職歴
この不景気がとうとう私の所にもやって来たらしく、大幅に仕事が減ってしまったので泥縄で営業活動をやっている。とは言え長年長期契約の仕事ばかりやっていたのですっかりポートフォリオが古くなってしまっているのは困ったものだ。
ところで久しぶりに過去に手がけた仕事を整理して困ったのは、ここ数年の仕事の多くが守秘義務の関係で殆どオープンに出来ないことだ。と言うのもCG・ゲーム業界もご多分に漏れず景気が悪く、唯一景気の良いパチンコ業界の仕事が中心になりつつあるからだ。それ自体は別に悪いことではないのだが、困るのはパチンコ関係の仕事の守秘義務が異常に厳しい事である。どれくらい厳しいかというと、現在進行中の仕事はおろか過去に手がけた仕事でもタイトル名さえ公表出来ない程なのだ。そんな訳で当然自分の手がけた作品として公表するなどもってのほかで、おかげでここ数年の職歴が殆ど空白になっている。もちろんフリーランスとして他の仕事もやっているので全くの空白ではないのだが、それでもここ数年の仕事量が減っているように見えるのは否めない。
求職活動や営業では過去の作品は重要な判断ポイントだが、ブランクがあるといろいろ不利だと聞いている。最近は権利関係や技術流出がうるさくなり、パチンコ関係に限らずオープンに出来ない仕事は益々増えているのだが、そうした分野に関わる人はいったいどうしているのだろう。それとも未だに終身雇用の幻想が生きていて、スタッフは辞めない(解雇しない)とでも思っているのであろうか。
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