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August 15, 2009

ロシア語の移動に関する動詞の話

 前にもちょっと書いた気がするが、ロシア語の移動に関する動詞は難関の一つだ。特に困るのはある場所に移動するときに同じ「歩く」でも2つの形を持っていることだ。「定動詞」と「不定動詞」と言うのだがこの違いは以下のようになっている。

・定動詞:一定方向に向かって移動している。
・不定動詞:繰り返し通う。あちこち(寄って)いく。

しかもこれにロシア語の動詞のやっかいな変化である「完了体」と「不完了体」の変化も加わるから大変だ。おまけにロシア語では日本語以上に「〜へ行く」動詞が細かく分かれているから堪らない。
まあ「定動詞」と「不定動詞」の区別は不完了体のみにしかないのだが、かえってこれが完了体と不完了体の区別が判らないうちは混乱の元になりかねない。

 そんなわけで例えば「行く」を例に取ればこんな感じの区分になる。



不完了体定動詞不定動詞
歩いて行くидтиходить
乗り物で行くехатьездить
完了体定動詞不定動詞
歩いて行くпойти無し
乗り物で行くпоехать無し

さらにこれはほんの序の口で、更にこうした区分は「走る:бежать/бегать」「飛ぶ:лететь/летать」など数多くの移動の動詞で存在する。

 そしてこれらを使って文を作る場合、当然行き先を示す必要があるわけだがこれもいろいろめんどくさいのだ。単純に前置格と言う英語のtoやforなどに当たる語を使って示せば良さそうだが、ロシア語の場合この前置格に合わせて後に来る語が変化するのだ。
 例えば単純な行き先なら前置格вを使って表すが、вの後ろには対格に変化させなくてはいけないし、その他の場合には以下のように変化する。
・ある範囲を移動して回るならこれが「по+与格」
・複数のお店など範囲ではなくて何カ所かを回るなら「по+複数与格」
・外国へのような「〜の向こうに」だと「за+対格」
・「〜の方へ」などのような方向だと「к+与格」
・「車で・自転車で」など移動手段を付け加えるときは「на+前置格」

まあざっと書いただけでもくらくらしてきたが、そんな訳で単に「これから新宿に行きます」と言う文でもロシア語だと「えーと、徒歩じゃないからехатьかな、でもこれから行く近未来だから完了体を使って(*1)поехатьになるから"Я поеду в Синжуку."か?」と言うふうに試行錯誤する羽目になるのである。

*1:完了体は「〜した」と言う終わったことを示すので、現在形で使うと(まだ終わってないので)近未来を示すことになる。

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