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May 09, 2010

皮肉として語る意外と安泰な日本の財政の話

 日本の財政破綻寸前だと言う言説を最近よく耳にする。またそこまで行かなくてもこれからの少子高齢化で社会保障費は削らざる得ないと言う話は聞いたことがあるだろう。
 ところで政府の側からすれば社会保障費というのは国民の反発を招くのでなかなか削りにくいものだ。しかしありがたいことに日本ではせっせとマスコミやネットで社会保障費の不正受給をあげつらい、生活保護は本当は良い生活をしているヤクザがもらってその金でベンツに乗ったりパチンコをしているというイメージすら一部ではまかり通っている有様だ。そこまで行かなくても散々メディアで「日本の財政が危ない」と言い続けたおかげか、人々は勝手に「じゃあ消費税を上げてくれ」とか「○○に回しているお金があるなら取り上げろ」などと自発的に増税に賛成したり、互いに相手の社会保障費を削りあってくれるのである。
 こうした国民の協力おかげで案外、日本の財政は安泰なのかも知れない。

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