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May 24, 2010

日本の村社会の解体は案外ファシズムに繋がるのかも知れない

なぜ日本人は自由競争も所得再分配も嫌うのか? - Baatarismの溜息通信

が面白かったのでそこからちょっと考察。
自分もここに書かれている「日本人は相互監視と相互制裁のしくみの元では集団主義的な行動を取るが、そのようなしくみがなくなると個人主義的な行動を取る(いわゆる「旅の恥はかき捨て」)傾向がある」と言う部分には深く同意するのだが、20年続いた不況で企業・地域コミュニティが壊れ、いわゆるここに書かれている「内集団」が解体されつつある今、日本人の行動はどう変化していくのだろう。この理屈で行けばますます利己的な個人主義的な行動に向かうようにも思えるが、それが自由競争や所得配分を認める方向に結びつくとは思えないからである。
 かと言って不平等な競争の元、セーフティネットも無いなかで暮らしていくのは難しい。ましてやその中で自己の利益を最大化するために利己的な行動をし続ければ社会はぎすぎすし、治安も確実に悪化する。そうなったときに大衆は果たして自由競争を受け入れ、所得配分を認めるだろうか。むしろこれまでの生活を守るため万人に対して相互監視と相互制裁の徹底を望むのではないだろうか。
 その先にあるものは恐らく全体主義に繋がる全国的な相互監視と相互制裁の実現とそれを可能にするハイテク化した権力システムの承認だろう。兆候は既に出ているような気もする。監視カメラはあらゆる所に設置されつつあるし、携帯電話の位置情報やナンバープレート読み取りシステムなど個人の動きを追跡する技術は着々と完成しつつあるからだ。
 グローバリズムによって日本の閉鎖的なシステムは解体されると言う論調はよく聞くが、案外上に書いたようなディストピアの方が実現する可能性は高いのかも知れない。

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