最近の影像制作の作り手が変わってきているらしい
仕事でCGやAfter Effectsなどを使って影像を作っている作り手の層が変化してきているという話を聞いた。要はこれまで多かったアニメ・漫画などが好きないわゆるオタク層から、クラブやストリートで踊ったりパフォーマンスをしていた層やごく普通の文系を出た若者が入ってきているというのである。
確かにニコニコ動画などを見ても作り手の層は広がっているのが感じられる。また仕事柄いろんな影像制作の会社やゲーム会社に出入りする機会も多いのだが、働いている人達の格好だけでも以前とは違っているのが見て取れる。ごく普通に髪を染めた若者や腰だめにズボンを履いた若者、どこの会社にも良そうな女の子などがCGソフトやAfter Effectsを使って影像制作をしているのである。では会社の方が変わったかというとそうではない。相変わらず作るコンテンツの多くはアニメや漫画・特撮が元のモチーフになっていて、強いて変わったところはターゲットがDVDやゲームからパチンコ・パチスロが中心になった事ぐらいで、忙しいところは相変わらずで今でも終電間際の残業や休日出勤がありふれた環境なのだ。
ではこうした変化が何故起こったのかというと、どうやら2つの理由があるらしい。一つは一昔前の音ゲーやアイドルマスターなどのダンスものの作品が増えたことで、音楽・ダンスのセンスが生かせる職場として影像制作会社が意識され、会社側もそうしたセンスのある層としてこうした若者を積極的に採るようになった事。そしてもう一つの理由は皮肉な事に景気悪化に伴う労働環境の悪化によって、影像制作・ゲーム会社のハードワークぶりが他と比べても大差無くなった事があるという。
働き手の層が広がることは悪くない話だが、その背景を考えると複雑な気持ちになってしまう。
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