今日買った本など
珍しく仕事が早く引けたので帰りにブックファーストに寄って本や雑誌を買う。
今回買ったのは次の2冊。
・週刊ダイヤモンド:特集「宗教とカネ」
巨大な金の大仏の顔のアップが表紙でインパクト抜群だが、中身もかなり善戦している。この手のテーマは何かと取材が難しかったり、信者のクレーム(本文中にもちょっと触れているが過去に幸福の科学が、批判記事を載せた講談社に対してデモやファックス攻撃を行った例もある)がうるさかったりしてなかなか踏み込んだ記事は書かれないからだ。タイトルからは主にお金の話が中心のように読めるが、テーマは各教団の概要や関連団体、集金システムの例やそれにむらがる企業の実体やスピリチュアルの体験レポと後半にに跨り読み応え抜群だ。難しいテーマに挑戦したダイヤモンド社の勇気に答えてぜひとも一読する事をお勧めしたい。
・アメリカン・デモクラシーの逆説
「貧困大陸アメリカ」と同じテーマを文化人類学者の視点で書いた本。吉崎達彦氏曰く酷い本だった「貧困大陸アメリカ」と比べて全うな本と評していたが、正直自分に言わせると書かれている事は同じだと思う。ただ酷い事例をこれでもかと挙げてセンセーショナルだった「貧困大陸アメリカ」に対し、同じテーマを「その背景は何故か」「こうした事はどういう意味を持つのか」を数値や調査結果を元に書かれている本書は、少々取っつきにくくてももっともっと読まれるべき本だと思う。
もしかしたらそこに書かれているアメリカの姿(帯曰く、恐怖でがんじがらめの自由、負の連鎖に絡め取られる公正、他人の心身までも規定していく多様性、空洞化していく民主主義)はこれからの日本の姿かも知れないからだ。本書に書かれている調査結果や考察は同じ轍を踏まない重要なヒントになるかも知れない。
Comments