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February 27, 2011

物語の表バージョンと裏バージョン

 子供の頃に「十五少年漂流記」を読んだ人も多いだろう。念のためあらすじを書くと、原因不明の事故によって15人の少年を乗せた船が嵐によって見知らぬ土地に流れ着いてしまい、少年達はそこで生き残りを巡ってさまざまな工夫や葛藤を繰り広げていくと言う話だ。そしてこれと殆ど同じ設定で「蠅の王」と言う話もある。同じように少年達が遭難し見知らぬ土地でさまざまな冒険をする話だが、こちらは上記の作品とは打って変わって悲劇的な展開を迎える事となるのだ。
 そしてこれらをモチーフとしたアニメ作品もこれらと同じように表バージョンと裏バージョンが存在する。表バージョンにあたるのが「銀河漂流バイファム」で裏バージョンに当たるのが「無限のリヴァイアス」である。
 このように全く同じ条件であってもハッピーエンドとなる話と悲劇となる対照的な作品が存在しているものは数多い。タイトルは忘れてしまったが「ハチミツとクローバー」と同じような美大を舞台にした漫画では、主人公は結局金のために「クライアントが黒と言えば黒なんだよ」と言われるままにものを作り続ける羽目になり、ヒロインの天才的な才能を持つ娘は逆に世渡りが下手で精神を病んでしまうと言う漫画を読んだ事があるし、他にも挙げれば数多い。
 このように同じような設定であってもある話ではハッピーエンドになるのに別の話では悲劇に終わるのを見ると、実は同じ条件であっても実はハッピーエンドと悲劇は紙一重なのでは無いかと思えてくる。

 案外、私たちのリアルな生活もハッピーエンドと悲劇は隣り合わせなのかも知れない。

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