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March 20, 2011

電力問題を少しだけ考察する

 福島原発の事故は日本のエネルギー政策を考え直すきっかけになるだろう。この前にも書いたように現状の発電能力では間違いなく夏には電力が足りなくなるが、長い目で見ればまた話は違ってくるのかも知れないが、もう原子力発電所を建てるのは世論が許しそうも無いからだ。また原子力に限らず発電所を新設するにせよ、そう簡単に建てる事は難しい。それにどの発電システムにしても色々な問題点が残っている。火力発電はCO2の問題があり、また燃料をどこから安定して調達するかと言う問題もある。水力・地熱などの自然エネルギーは建てられる場所が限られている事もあり、原発の替わりになるほどの発電量は見込めない。風力や太陽光はさらに発電量が限られ、しかも安定して発電出来ないと言う問題がある。
 結局、当座は各自で自己防衛するしかないだろう。とはいえ民間で出来る事は限られている。個人的には家庭用太陽光発電に注目しているがどうも評判が悪いらしい。話を聞くとどうやらソーラーパネルを取り付ける工事を行う業者が飛び込みで営業しまくった時、電気を売って儲かると言うのにだまされた人が多数いたのと、ずさんな工事を行って結局使い物にならなかったケースが多発した事があるらしい。
 確かにソーラーパネルの工事は政府から補助金が出る上に新規参入が簡単なおかげで、工務店はもちろんの事、リフォーム業者や街の電気店まで参入して酷い状況になっている。一見簡単そうなソーラーパネルの工事だが、実は取り付けや運用にはかなりのノウハウが必要で、多くの業者はそれが出来るスキルが無いからだ。
 かといって家庭用燃料電池はまだ発展途中にある上に、実は運転の為には一般電源を必要とする為に停電時には使えないと言う罠がある。
 こうなったら大口の電気使用者である工場や大型ビルのオーナーに頑張ってもらうしかないだろう。例えば六本木ヒルズには独自のガスタービン発電システムが搭載されていて、電力不足の今では逆に東電側に送電している。こうなった以上補助金でも出して少しでも多くの大口使用者に発電プラントを付けてもらうしか無いのかも知れない(それでも今年の夏には間に合わなさそうだが)。

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