太陽電池を好きな理由
発電方法の優劣の話や環境問題を抜きにして太陽電池が好きだ。感覚的には男の子が戦闘機や車に憧れるような感覚に近いと言えば分かってもらえるだろうか。
どうしてそんな風に思うようになったのか振り返ると、子供の頃のアニメや漫画の刷り込みにあると思う。自分が育った頃には既に原子力エネルギーは夢のエネルギーの座を降りて、多くのロボットやメカは原子力以外の動力で動いているものが多かった事もあり、子供心に「原子力=古くて危険なエネルギー」と言うイメージが出来上がっていたのだろう。
その典型的な書かれ方はアニメ「ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日」が分かりやすい。この話の中では既に原子力エネルギーは危険な技術として封印され、全てのエネルギーは完全無公害・完全リサイクル可能な夢のエネルギー源のシズマドライブによって供給されているのだ。実は作品中ではこうした表の設定の裏に色々とあるのだが、それはさておき90年代以降の多くのアニメや漫画では既に原子力は危険な古いエネルギーとして書かれている作品は数多い。
そしてもう一つ自分を惹きつけたのは、多くの宇宙機に搭載された燦然と輝く太陽電池の姿がある。ご存知の通り宇宙では空気がなく搭載できる燃料の制約もあるため、エネルギー源は原子力か太陽電池を使うほかないのだが、安全性の問題もあり殆どの宇宙機では太陽電池が搭載されていて、それが宇宙好きの自分にとってたまらなく格好良く見えたのである。
そんなこともあり、太陽電池は本当の能力は別として自分の中では憧れの未来のエネルギーに見えていた。またアニメ「機動戦士ガンダム」中に出てくるジオンの超兵器「ソーラ・レイ」や、戦国魔神ゴーショーグンに出てくる「グレートサントス砲」などの太陽エネルギーを動力源にした超兵器がさらにその思いを強めたのである。
ある程度大きくなって、太陽電池の事を調べると太陽電池は決して未来の夢のエネルギーではなく様々な問題も抱えたものである事が分かってきたが、それでも自分を惹きつける魅力は落ちていない。他のエネルギー源と違い、完全独立系で動作可能で補給なしで何年も動作可能なエネルギーは太陽電池と原子力を除いて無いからだ(正確には風力など他の自然エネルギーも入れられなくないが)。
昨年の震災で一見問題なく供給されている電力などが、実は何かあったときには途絶しかねない事が明らかになった今、色々と効率やコストの問題があるにせよ個人で備えるとしたら太陽電池しかないと思うのだ。
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