カルト化する世界
まだ考察した訳ではなく漠然と思っている段階だが、これから世界はますますカルト化していのではないかと思っている。
それは震災後の原発や放射能にまつわる一連のデマや被災地への風評被害が一向に収まる気配ない事からも感じるし(関連:科学を殺しているのはだれなのか)、原発や生活保護に対する意見の二極化、そして多くの問題が起きているにも関わらず一向にそれが改善される見込みが無いことに対して、過激化し極論を言う人々が増えている事からも感じられる(関連:デモの参加者にも広がり始めた焦りと無力感「脱原発」意識の二極化現象に覚える違和感の正体)。
どうやらそれは日本だけではなさそうだ。外国でも貧困層が政治的な地道な解決策よりも宗教などの「他の解決策」へ流れる傾向があるという(関連:モーリー・ロバートソンさんによる資本主義の反映と世界に広めた絶望)。
理由は文中の関連文章を読んでもらえば判るように、様々な理由があるのだろう。冷戦構造と言う大きな物語が崩壊し先進国では経済も右肩上がりが期待できなくなった今、人々はどうすればいいか自分で判断を迫られるようになったが、自分で考えその結果を受け止めることは簡単に出来ることではない。そこに分かりやすい物語を持ってこられれば飛びつく人は多いだろう。
そして商売の種としては、今のように景気が悪くなり、人々の好みも多様化した中で物を売るとしたら、不安ビジネスが一番手っ取り早い事になる。社会が不安定になり先が読めなくなることは多くの人に不安を与える。後はそれを煽り「○○すればその不安は解消されます」と言ってやれば良いわけだ。具体的な内容は丁度、「新小児科医のつぶやき」さんのBlogで取り上げられているので見て欲しい。そしてこうした不安ビジネスは最もカルトと親和性が高いのは言うまでもないだろう。
こうして考えて見れば、残念ながらこれからも世界のカルト化はさらに進んでいくに違いない。
Comments
参考になりました。ありがとうございます。
最近、お世話になっている方から教育は大切だけど、教育ビジネスにはまりこみすぎるなと釘をさされたところでした。
Posted by: 田沼 正彦 | August 12, 2012 10:20 AM