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March 16, 2013

医薬品のネット販売のルールの有識者会議が迷走する訳

 厚労省の医薬品のネット販売のルールを決める有識者会議が迷走しているらしい。詳しくはこちら(第3回OTCネット販売検討会~不思議な人たち!)を見て欲しいが、今回はどうしてこんな事になったのかその背景を考察し、ついでに日本の意思決定システムの問題点についても考えてみたいと思う。
 おそらく一番ありがちなケースとしては、ここに居る代表者は名目上は代表者でも、自分の代表する団体の意思決定権を持ってないので、あらかじめ決められた事や建前は言えても自分たちの組織の活動に悪い影響を及ぼす判断を下すことが出来ないからではないだろうか。
 それならこうした事態になってもおかしくない。彼らに与えられた権限は、あらかじめ決まった事を伝える事だけであって、それ以外の事は持ち帰って団体内で検討する事しか出来ないなら、この会議で出来る事は建前と決められた事を言うだけだ。
 笑い話のようだが、別にこうした話は珍しくない。会社同士の交渉でも担当者に実は決定権が無く、何かあるたびに本社に持ち帰って返答待ちになる事は珍しくないし、下手をすると会議は形式上あるだけで実際の決定は飲み屋の席や談合で既に決まっている事すらあるからだ。こうした経験はある程度の組織で交渉にあたったことのある人なら誰しも経験しているのではないだろうか。

 また仮にそうした裏が無くても、実際の交渉の場が形骸化している場合もある。ありがちなケースとしては団体内で権力闘争が行われていて、交渉結果が組織内の闘争に利用される場合だ。
この場合、不利な条件を飲むことは担当者にとっては自らの組織内の失脚を意味するので、選択肢としては交渉で勝つか、はじめから交渉に参加しないと言う2択しかない。
余談だがこの前、東日本大震災二周年追悼式で中国が欠席したのも、この時期に全国人民代表大会が行われていて丁度これと同じ状況だったからである(担当者としては追悼式に参加した事で後から批判される危険があった)。


 それにしても思うのはどうしてこの国は、オープンな公式の場できちんと物事を決定するシステムが上手く機能しないのだろう。過去の例を見ても多くの場合、裏で既に決まっていたり、後から問題が出てきて揉める事例ばかりが目に浮かぶ。
 最近、TPPが大変な騒ぎになっていて悲観論が数多く出てるのも、この国の公式な場における交渉力が欠けていると皆が思っているからではないだろうか。

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