モスクワ・サンクトペテルブルク旅行記1
帰国して忘れないうちにちゃっちゃと旅行記を書いてしまおうと思っていたのだが、10日も行ってると分量が半端ではなく、ちょっと写真を整理するだけで半日近く掛かってしまった。この調子だと何時終わるか検討もつかないので取り敢えず書くだけ書いてみようと思う。
以前も書いたようにロシア3回目にしてようやく初めての個人旅行になる。これまでは何となくロシアと言うと敷居が高く、多少ロシア語を齧っている自分でもなかなかツアー以外の選択をする気になれなかったのだ。しかしTwitterなどで知り合った人達を見ると元々ロシア関係者やロシア語話者ばかりでなく、バックパッカーの延長でロシア語は全く話せないのに結構皆気楽にロシアに行っているのを知って、遅らせばせながら自分も行ってみる事にしたのだ。結論から言えばネットの進歩のおかげもあって思った以上に楽だった。なんと言っても今やネットで日本に居ながらにして航空券から鉄道のチケットやホテルの予約、果てはエルミタージュ美術館のチケットまで事前に買えてしまうのだ。しかもiPhoneはロシアでも普通に繋がり(接続料を安くするため今回もレンタルWiFiを利用した)、Google Mapを見ればモスクワやサンクトペテルブルクの詳細な地図が出て、歩きながらナビしてくれる。街中でガイドブックや地図を広げていると観光客であることがまるわかりでスリや客引きが寄ってきそうで不安だが、iPhoneなら誰もが見ているのでおかしくない。特にロシア人は新しもの好きなので、下手をすると日本よりも高価なiPhoneを持っている人をごく普通に見かけるので、そういった点では浮く心配も無くて安心だ。
前置きが長くなったが早速初日から書いていこう。
すっかり西側の空港と遜色なくなったシェレメチェボ空港。だが今回は入国審査で照会システムに問題があったのか(外国人に限らずロシア人全てが引っかかっていた為)、えらく時間がかかるは、窓口が突然閉鎖されるは散々だった。
今回は個人旅行らしく空港からアエロエクスプレス経由でメトロでホテルまで向かう
モスクワの宿になるユースホステル。モスクワはホテル代が高いのでネットでとにかく安い所を探して予約した所、よく見たらユースホステルと言うオチだった。外観はとても立派だが、実はこの中の数部屋を改装して使っている。中は元オフィスで簡素な作りだが値段を考えればそう悪くもない。だがタイミング悪くこの時期は改装工事中で滞在中はずっと工事の音に悩まされる事になる。
2日目(9/4)
ホステルの近くのスモレンスク駅側にあるロシア連邦外務省ビル。スターリンスタイルの立派なビルで格好いい。因みにこのビルの天辺にある尖塔は当初の設計には無かったが、現場を視察したスターリンの「ふむ、それで尖塔は何処にあるのかね?」と質問した事から、驚異的なスピードで付け加えられたと言う逸話が残っている。
この後、ВДНХ駅の側にある宇宙飛行士記念博物館に行ったのだが前回訪れたので詳細は省略。次に行ったのは同じくВДНХ駅の側にある全ロシア博覧センターで、ここは戦前からパビリオンが建築されたが主に1954〜58年に今ある多くのパビリオンが作られた。各パビリオンは当時のソ連邦を構成する各共和国を象徴するもので、それぞれの共和国や関係機関の威信から多額の予算が計上され競うように豪華な建物が建設されたものの、今は外観はともかく中はうらびれた物産店がほそぼそと残っているだけの所が大半である。会場は丁度、No2パビリオンでソビエトをテーマにした博物館が出来た為か、会場では当時の懐かしい音楽が流されていたものの、生憎の天候もあってかえってうらびれた感じを高めていた。
全ロシア博覧センター入り口にある凱旋門
中央パビリオン。因みにパビリオンが並ぶ敷地は4千㎡もある。
ウズベキスタンパビリオン
民族友好の噴水。女性像は各共和国の民族衣装をまとっている。
No.2パビリオン内に昨年末から出来たソヴィエトミュージアムの展示
当時の様々な日用品が展示されていた。
当時のポスターと言えば政治スローガンやプロパガンダばかりのようだが中にはこんなものも、因みに書かれている台詞は「文化的なサービスは継続的なお客(になる)」(笑)当時のポスターに見せかけた冗談ネタ。すっかり騙されてしまった。
全ロシア博覧センターの膨大な敷地には当時作られたパビリオンの他にも、多くの屋台や遊戯施設が置かれていた。下の写真はその中の一つ。チョコかアイスバーのお店のディスプレイだが、良いのか?
お昼ごろから学校が終わった子供たちが来場するのに合わせてチェブラーシカやゲーナのきぐるみ達がパフォーマンスやビラを配っていた(が可愛くない)。
昼食をロシア風ファーストフード店で取り(ここは形態はファーストフード店ながらメニューは伝統的なロシア料理のカーシャやボルシチなどがあって良かった)、午後は地下鉄Достоевская駅側にあるモスクワ中央軍事博物館に向かう。ここは下の写真のように凄い量の展示だが驚くのはそれだけではないのだ。
ソ連・ロシアの歩兵携行用地対空ミサイルストレラ等。想像以上の大きさで驚く。これを携行するのか。
ソ連軍の各種砲弾。以前ガルパンに出て来た4号戦車の砲弾抱きまくらを作った猛者がいたが、だれかT-34の砲弾抱きまくらを作らない?
実はここは博物館内部の展示もさることながら、外部展示が凄いのだ。敷地内に収まらない程多くの実物の戦車・軍用車両・航空機・ミサイル・大砲などが展示されていて、何かを撮ろうにも他の展示物が邪魔になって撮ることが出来ない有り様なのだ。あと肝心な事を書き忘れていたが大抵のロシアの博物館では撮影料を払えば撮影可能な所が多いのはありがたい。
KV-2、でかい。
実はここの中のレストランが軍服を着たコスプレレストランになっているのは密かなポイントだと思う。
カメラを構えたら敬礼してくれた。
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