モスクワ・サンクトペテルブルク旅行記6
7日目(9/9)
月曜日は多くの美術館がお休みなので、聖堂を中心に見て回る。
血の上の救世主教会。なぜこんな名前なのかと言うと暗殺されたロシア皇帝アレクサンドル2世にちなんで彼が殺された場所に建てられた為。
ここはWikipediaによるとここは教会というよりは暗殺されたアレクサンドル2世を供養するロマノフ家の施設の色合いが強いため、ソ連崩壊後に教会に返却された後も教会と言うよりは博物館として運営されているそうだ。その為、本来は撮影禁止の所が多い教会としては珍しく内部も自由に撮影できるのはありがたい。
昼食にマーシャ・イ・メドヴェーチ(Маша и медведь)と言うロシアの家庭料理が評判のお店で昼食を取る。ここは地元客に人気の店らしいが、ガイドブックに載っているだけあって日本人の団体客の方々と会うことが出来た。客層はやはり50代〜60代の団塊の世代の方が多いようだ。ちょっと話をする機会があったが、ガイドさんが注意する口実に未だにソ連崩壊後の混乱時の様な事をいって脅かすらしい。いろいろアレな所はあるもののもうサンクトペテルブルクなどの観光地では殆ど西側諸国と変わらないどころかむしろ安全なくらいなので、そろそろ怖い所だといって脅すのは止めたほうが良いと思う。
昼食後はカザン大聖堂に向かう。ここは内部は撮影禁止なので中の写真は無いが、ちゃんと使われている教会だけあって香炉の香りやイコンに接吻する参拝者の姿を見た。ロシアの聖堂に行って感じるのは日本のお寺以上に教会が人々の生活に結びついて居る事だ。どの教会でも人々が礼拝して居るのを見ると厳粛な気持ちになる。同じ思いをしたのはタイのお寺を訪れた時だろう。
続いて聖イサアク大聖堂に向かう。ここは今も使われている教会なのだが、有名な観光名所だけあって観光バスが凄い数横付けされてた。
聖堂の上は展望台になっていて登ることが出来る
イサク聖堂の展望台からの景観
聖堂内部
どうやって建てられたのかを説明する模型。右下に小さく写っている起重機を何人もの人が回して建設資材を持ち上げいく。大きさが判りにくいが右側に小さく写っている階段から大きさを推測して欲しい。
聖堂内部はとても美しいが、しっかりお土産売り場などもあって「正教の祈りが捧げられる聖堂」とはかけ離れた姿に信者の方は複雑な気持ちらしい。
それにしてもサンクトペテルブルクの教会を回っていると京都を歩いている気持ちになってくる。どちらも昔は首都で多くの史跡があり、今は観光名所になっているだけではなく、ちょっと建物(ピーテルでは教会、京都ではお寺)を見るだけで参拝料を取られる所も良く似ている。そう言えば京都でもお寺の観光地化が議論をよんでたっけ。
サンクトペテルブルクは日本よりも緯度が高いこともあって、20時でも十分に明るい。教会を見て回って18時過ぎになったが、NHKのロシア語講座でも出て来た定番の運河クルーズに乗って見る事にした。英語のツアーもあるそうだが露骨に値段が違うのでロシア語のコースを選んだのは言うまでもない。なにせロシア語だとたしか450P(約1800円)なのが英語だと同じコース・時間で600Pもするのだ。因みにピーチェルの運河クルーズ。日本の代理店経由で日本語ガイド付きでも頼めるそうだが、1万円近くてボリ過ぎである。
運河から見たエルミタージュ美術館
ピーチェルの運河クルーズ予想以上に良かった。運良く丁度晴れて来たのもありがたい。ただ風が冷たくてかなり冷えるので(羽織るための大きなひざ掛けは貸してくれるが)、冷え性の人はちゃんと対策をした格好で乗るのをお勧めしたい。
クルーズが終わり夕食を食べ終えた頃にはちょうど日も落ちて街のライトアップがとてもきれいだった。
最後に泊まったホテルの部屋。ホテルは中の上クラスだが、街中に昔の貴族の館や立派な建築が残っていて、多くのお店やホテルはそこを改装して入っているので(ただし一棟丸ごと入っている訳ではなくその中の一部に入居している事が多い)、建物や内装(の一部)はとても立派で格好いい。
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