理想のライ麦パンを求めて
日本では美味しい黒パン(ライ麦パン)を売ってる所がなかなか無いと言う話は、ドイツ・ロシア圏から来た人を中心に良く耳にする。自分も過去何回かロシアに行って向こうのライ麦パンを食べたことがあるが、確かに日本で売ってるライ麦パンは物足りない、しかもたまに本格的なライ麦パンが売っててもその大半はドイツ風のライ麦パンでロシアのパンとはちょっと違うのだ。
ロシアには色んな種類のパンがあるが自分が食べた中ではボロジンスキーと言うパンが一番気に入っていて、日本でも食べたいと思って開発したのがこれから紹介するレシピである。
1. まずは大本の粉はライ麦粉(出来れば中挽きか粗挽き)155g+リスドォル(フランスパン向けの小麦粉)75g、これで丁度一斤分。
2. 1の粉にフォルサワー(サワー種)とモルトパウダーも加える。ライ麦はそのままだと醗酵しにくいので必ずこのサワー種が必要なのだ。サワー種は自分で作ることも出来るが、面倒くさいのと管理が難しいので自分は富澤商店のものを使っている。これはそのままパン焼き器に粉と一緒に入れるだけで使えるので便利なのだ。モルトパウダーは発酵促進と風味付けなのでほんの少しで(小さじ1/2程度で)構わない。
3. 更に塩(小さじ1/2)・ハチミツ(大さじ1)・コリアンダーパウダー(小さじ1)を追加する。この時に砂糖では無くハチミツを使うのがロシア風にするポイントだ。なお、これらは好みで多少増減させても構わない。
4. これらに水1カップ(180cc)と天然酵母(約2.8g)を入れてパン焼き機でパン生地を作る。ドライイーストの分量はパン焼き機の計量スプーン1杯分だがメーカーによって多少違いはあるかも知れない。普通のドライイーストで作ったこともあるが、リスドォルは長時間醗酵させると旨味を増す性質があるせいか、醗酵に時間のかかる天然酵母の方が美味しい気がする。なお天然酵母は自分で作るのは大変な上に発酵時間が予測できないので、ホシノ天然酵母パン種か写真のドライイーストタイプの物を使用すると良いだろう。
5. パン焼き機の指示に従って生地を作る。手でこねる場合は生地が滑らかになるまで良く練り、温かい所(約28℃)で倍に膨らむまで(約3〜4時間)醗酵させる。
6. パン焼き機から生地を取り出しロール状に整形し(この時オーブンペーパーの上に粉をひいてその上でやるとそのまま醗酵させられるので便利)、上に軽く切り目を入れて上に乾いたふきんをかけて更にラップで覆って再び温かい所(約28℃)で30分〜45分程置き更に醗酵させる。
7. 醗酵が終わったら220℃に加熱したオーブンで20〜25分程焼けば完成だ。
なお、更に美味しくするためには1で用意したリスドォルを元に湯種パンにすると良いらしいが、まだ試したことは無いのでいつか時間がある時に挑戦してみたいと思っている。
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