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August 29, 2015

知られざるコミケの専門書の世界

コミケット(通称コミケ)と聞いてどんなイメージを持つだろうか。

多くの人はアニメ・漫画の設定やキャラを使った、いわゆる「二次創作」の薄
い漫画の本やコスプレーヤーだろうか。

あるいは、一昔前にメディアが批判的に報道したせいで、ネガティブな印象を
持っている人もいるかもしれない。

だが、意外にもコミケは書店にも売られていないような、特定の分野に特化し
た専門書を手に入れることの出来る数少ない機会でもあるのだ。

例えば、デザインで言えば現役のグラフィックデザイナーのゆず家さんが出し
ている「書体の研究」という本は、様々なアニメ・漫画・ライトノベルで使わ
れているフォントを例に上げながら、どのような書体がどんな意図で使われて
いるかを詳細に解説した内容で、ロゴデザインやグラフィックデザインの教本
としても素晴らしい内容の良書だ

また、AEP PROJECTというグループでは、多くのメンバーが様々なグラフィッ
クソフトの解説本やAEのプラグインなどを配布している。

プログラムや工学分野に関しても同様に様々な本が出ている。例えばAndroid
の実践プログラミング講座とか、レーザープロジェクターや学習リモコンの自
作方法だとかバラエティ豊かだが、こちらは自分の専門ではないので紹介して
いる記事のリンクに留めておこう。

もちろん、膨大なマニアのいるミリタリーや鉄道などの、比較的メジャーなジ
ャンルは言うまでもない。これらは一般書籍でも様々な本が出ているとはいえ、
米軍のスナイパー向け教本を翻訳したものや、DEW指向性エネルギー兵器に関
する本など、とても商業誌では成り立たないようなニッチなジャンルでも恐ろ
しく詳しい本があるのが、コミケの良いところなのである。

更に、軍事に限らずジャンルに関しても同じことが言える。市場が見込めない
特定の狭いジャンルであっても様々な本があるのがコミケなのだ。

例えば、自分の持っている本で言えば、中世ヨーロッパの料理を再現したレシ
ピ集や、現役の薬剤師の書いた漢方薬に使われる植物図鑑や具体的な栽培法の
本、更には膨大なオスマントルコ語の資料を元に書かれたクリミア汗国の歴史
や社会について書かれた本などもあって驚かされる。

最後に、自分の興味のあるジャンルではあるが、こんなニッチな本があるとい
まとめも貼っておくので参考にしてほしい。

もちろん、すべての本が自費出版なので他で入手することは難しいが、ある程
度有名な本は最近では通販をやっている所もあるので、興味があれば探してみ
るのもいいだろう。

また、必ず手に入れるという覚悟がないのなら、比較的混雑が緩和されている
午後から会場に入って見て回るのも良いかもしれない。

初めて会場に行くのなら、ちょっと覗くだけでも、事前に必ずカタログ(大手
書店やアニメショップの他、Amazonなどでも購入出来る他、今はオンラインカ
タログもある)を購入して目を通しておくのをお勧めしたい。

なにせ総参加者50万人以上、本を出している出展サークル数3万5千、そしてひ
とつのサークルが複数の本を出しているので、この何倍もの種類の本が存在す
るのだ。

そこを下調べもなしに行っても、お目当ての本どころか、どこに何があるのか
見当もつかないのは目に見えている。

今回紹介したのは膨大なコミケのジャンルのごく一部ではあるが、コミケの知
られざる一面についての参考になれば幸いである。

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